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内容説明
孔孟の「仁」の教えが全盛の頃、人間不信の哲学に基づき、「利」で天下統治を説いた「韓非子」。希望的観測を一切捨て去ったその冷徹な思想が、現代のビジネス社会を生き抜く知恵として、我々に示唆するところは大きい。人間の本質を見すえた統率論の原点ともいえる名著のなかから、二百の名言を厳選しわかりやすく解説する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェルナーの日記
76
諸子百家の中を大別すると、およそ2つに分けることができる。老子や孔子を代表する需家と韓非子が思考した法家である。法家の代表ともいえる韓非子は、法律に重きを置き、そこに人間的感情を極力排除する思考方法である。ゆえに法律中心の原理主義的な要素が強く。情けや労わりといった曖昧な感情で、物事(国政)を判断し、感情に流されることをなくすることに徹することが慣用であると説いた。ゆえに少々、毒気たっぷりな言論も多いが、いかに国家を安定させうるかを徹底的に追及した人物といえるのではないだろうか。2016/03/15
BIN
5
韓非子の著作から200言を抜粋し紹介したもの。有名な故事成語としては矛盾とか逆鱗があります。ザ・法家って感じがしました。読んでみると、孫子の兵法とかに近く、儒学とは正反対。儒学では尊崇されている清廉の士・伯夷叔斉を使えないから邪魔とこの本だけで2回批判している。権力者の立場から見ると確かにもっともなことが多く、始皇帝がのめり込んだのもよくわかる。2015/03/08
さるきち
2
韓非子にはついていけない。と思いつつ、これも必要だなということ。韓非子だけではだめで、韓非子を否定してもダメ。すべてはバランスの中で進めていくのだと思う。個人的には、韓非子の考え方を自分が持てれば、違ったいきかたもあったかもしれない。2015/10/23
冬至楼均
2
性悪説に基づく現実主義。2013/06/28