介護ライブラリー<br> 東大教授、若年性アルツハイマーになる

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介護ライブラリー
東大教授、若年性アルツハイマーになる

  • 著者名:若井克子【著】
  • 価格 ¥1,430(本体¥1,300)
  • 講談社(2022/01発売)
  • ポイント 13pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784065266687

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内容説明

元脳外科医で、最高学府の教授でもあった夫・若井晋。
その彼が若年性認知症になるとき、本人は、そして家族は、どうしたのか。

長い苦悩をへて病を受け入れ、新たな道へと踏み出した
夫婦の軌跡を、妻・若井克子が克明に描き出す。

●当事者・若井晋が語る「認知症の人から見た世界」とは?
「最初は『何でだ』と思っていました」
「けれども私は私であることがやっとわかった」
「私が見ている感じと、みなさんが見ている感じが違うんです」
「僕の住んでいる世界は、たいへんなんだよ」
「『大変だったなあ』と一言、言ってくれればよかった」

【著者・若井克子の言葉・・・本文より】
晋は若年性アルツハイマー病になって、知識を、地位を、職を失った。
それは、世間からは「地獄」に見えるのかもしれない。
だが私には、むしろ、すべて失ったことで「あるがまま」を得て、
信仰の、人生の本質に触れたように感じられるのだ。

病は人生の一過程に過ぎない。認知症になっても、私は私であることに変わりはない――。
認知症患者800万人時代を生きるための必読書がここに!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

trazom

121
東大医学部の若井晋教授が、同じ漢字を繰り返し練習しているノートの写真が掲載されている。脳外科の専門家が、54歳の自身の認知症を疑うことは、どれほど残酷なことだったろうか。そんな夫と寄り添った妻の手記である。病気の進行とともに夫の苛立ちが様々な軋轢を生むが、振り回されながらも「晋の「言葉」を聞くように努めよう」と気付く著者。高橋三郎先生の聖書集会で知り合い、共に信仰を誓った二人だからこそ歩むことのできた道のりである。4人の子供の優しさも美しい。この本は、著者の信仰告白であり、夫と家族に対する愛情告白である。2022/06/14

kinkin

99
義理の母も、今アルツハイマーで施設に入っていたが、肺炎を起こし先日から入院している。義母の異常に気付いたのは、義理の妹。彼女は看護師なので、異変に早く気付いたのだろう。いつも畑仕事をして元気だったのに、どんどん症状が悪化し、家族の顔も名前もわからない状態だ。この本を読んでいると、立場は全然違っても同じような状況になるのだな。本を書かれた奥さんの介護や家族の応援も丁寧だった。自宅で家族に看取られる。医師という責任の多い仕事を続けキリスト教の信者だった彼への神様からの贈り物だったのかな。図書館本2025/01/14

けんとまん1007

92
自分が病気になるということ、それを認識し、受け入れること。病状によるとは思うが、なかなか受け入れがたいものがある。自分自身の経験からそう思う。どこかで、間違いであてほしい・・と思うこころがある。もちろん、それは、本人だけでなく、家族にとっても同じこと。若井先生の奥様がしたためられた記録がここにある。決して悲嘆にくれることなく、かつ、意地を張ることもない姿が尊いと思う。病状を理解し、本人を思いやり、ただ、決して甘やかしすぎることのない周囲の環境ほど、得難いものがないと思う。2022/05/16

itica

74
よりにもよって脳外科の教授が若年性アルツハイマーに罹ってしまった。何かの冗談としか思えない。ご本人も病気を受け入れるまで何年もかかったと言う。支え続けた奥様も大変だったろうが、症状が進むにつれて、何が言いたいのか、何をしたいのか、どんな気持ちなのかが傍にいながら伝わらないのは、お互いが辛いことだろう。認知症に対する三原則「怒らない、ダメと言わない、押し付けない」を心に刻み付けておこう。他人ごとではない。 2022/05/04

きみたけ

67
先に読んだ嫁さんが感動してました😅著者は、夫が若年性アルツハイマー病を発症、2021年に夫が永眠するまで懸命にサポートを続けた若井克子さん。夫は元東京大学大学院医学系研究科国際地域保健学教室教授の若井晋氏。自身がアルツハイマー病と受け入れるのに4〜5年の歳月がかかったこと、認知症と合わせて家族で懸命に支えた日々のこと、「寄り添う」ことの難しさや葛藤が描かれていて、読んでいくうちに泣けてきました。自分自身がアルツハイマーや認知症になったらどうなるんだろうと考えさせられる一冊でした。2025/05/06

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