内容説明
誰でも簡単に楽しめるがゆえに、日々量産されるポピュラー音楽に対する「語り」。でもそこには、多くの人が気づいていない、さまざまな「思い込み」が隠されている。その起源やメカニズムを明らかにする著者の人気講義〈共通教養特講―ポピュラー音楽の知識社会学〉を元に書き下ろした、愉しく読める社会学入門。小中高生のときから親しんできた音楽について知識社会学的に考えることが、いかに愉しいことかを体感できるテキスト。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
1959のコールマン
59
☆5。推薦本。十分楽しめる。こちらはフロイドVSキンクリと違って、割合まともだった。あはは・・・。いやさすがに准教授の書いた本らしくアカデミックな味わいを文章から感じるが、時々パンクとブルースに熱中した頃の感性が染み出てくる所がまた良い。各章に付随するディスクガイドだが、タイトル通り偏愛的な趣味全開となっていてこれまた面白い。なおポピュラー音楽本と言いながら、大概出てくるバンドやワードが意識的にオミットされている。かといってアングラに向かわず、孤高にも向かわず、↓2022/05/25
山田太郎
20
偉そうに言ってしまうが、ちゃんと音楽聞いて書いていらっしゃるなと。マイナーなとこまで聞いてるだろうなと。ビートルズとかストーンズ聞いて偉そうに言われてもなと思うので。あとは普通ジャズとかクラッシックに向いてしまいそうなもんですが、そうでもなく、程よい感じで難しい感じで書いてあって知的好奇心満足させていただけたという気がするけど。大体理論的に説明するの苦手なので、こういうの読むとすごいなと感心しました、その割に理屈ぽい自分がイヤになるなと。2022/05/03
ああああ
4
タイトルにある「知識社会学」とは、ごく単純化して言えば、こうした「思い込み」がどこから来たのかを主に社会と個人の関連性の中で解き明かそうとする学問手法を指している。 こんな風に言うと、「思い込み」という言葉のネガティブなニュアンスから、他人の愚かさをあげつらう斜に構えた学問という風に見えるかもしれない。 しかしそうではない。むしろ、この知識社会学の醍醐味は、自分自身が当たり前だと思っている価値観を揺さぶ る点にある。 2025/06/24
天婦羅★三杯酢
2
久々に、ただただ楽しく読んだ。高校時代はひたすらニューミュージックを聴いていただけの音楽体験しかなかったから、本書で出てくるアーティストは85%が初出、10%が名前だけ、ようやく数人は実作を聞いたことがあるというレベルだった。でも、この本がいみじくも書いてあるように「聴いたことがない曲やアーティストに関して語る本」であるから、それらがある枠組みで構成されて何やら建物が出来る(本人は地図とは言っているが)中で、自分の本の小さな音楽体験もそこに組み込まれていくさまは結構快感だった。2022/03/30
saiikitogohu
1
「聴いたことのない音楽について語れるようになる」というコンセプト通りの素敵な本。音楽的な素養がなくても、「聴き手」の存在によって、さまざまな音楽ジャンルがいかなる“文化”のなかで/と共に形成されていくのかということが学べる。 紹介されている。紹介されているアーティストも平気でどマイナーなのを持ってくるところが好き。 ページの都合上、どうしてもジャンル(メタル、ハードロック、プログレ等々のロックのジャンルや、ボカロ曲、J-POP等々)が限定されてしまうので、続編もぜひ書いて欲しい。 2023/02/12
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