内容説明
生誕200年!難解で長大な世界文学の金字塔をていねいに解説した読む集中講義。
世界中の作家のみならず、村上春樹や平野啓一郎など日本の現代作家にも影響を与えたロシアの大作家・ドストエフスキー。彼の生誕200年にあたるその年に、「100分de名著」で取り上げた『罪と罰』『カラマーゾフの兄弟』に『悪霊』『白痴』『未成年』の三作品の書き下ろし解説を加え、好評の「集中講義」シリーズとして刊行する。著者は、本書で取り上げる五大長編のうち、『罪と罰』『カラマーゾフの兄弟』『悪霊』『白痴』の新訳を手掛けており、集中講義の「講師」として最適・最強の存在。時代背景や登場人物に投影された作者の思いを詳説、人物相関図や物語の流れを示した表などを駆使しながら、難解な物語をクリアに腑分けする。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
フム
38
いつかは読みたいと思っていたドストエフスキーの長編にチャレンジする時が来たような気がして、この本を先に読んで予備知識をえることにした。このテキストはNHK100分de名著2013年放送『罪と罰』2019年12月/2021年11月放送「カラマーゾフの兄弟』のテキスト内容に加えて『白痴』『悪霊』『未成年』の書き下ろし解説を加えたものである。農奴解放後の混乱の時代に元国事犯として検閲の目に晒されながらドストエフスキーが小説に込めた思想は現在起こっている暴力をどう見るかのヒントも与えてくれる気がした。 2022/03/01
いなぎ
12
つい腰が引けていた『罪と罰』を読み終えたので、勢いでKindle版を購入し、ひとまず該当部分だけ読んだ。こういうのは電子書籍の強み▼著者は光文社の新訳と巻末の解説も担当されており、一貫性が保たれていて抵抗なく読めた▼豊かな背景知識があれば、『罪と罰』はこれだけ深く読み解く楽しみがあるよ、ということを示してもらった感じ。有り体に言って「考えるな、感じろ」な読み方をしているシーンが随分あるなと▼一旦自力で読んでからでも、読み切るための道案内とし読んでも良さそう。前者は大変だけど、再読を含めれば三度楽しめる。2023/03/12
Iwata Kentaro
12
分厚くてとても100分では読みきれない(笑)。それはそうととてもおもしろかった。まだ未成年が読了しない、、、2022/12/10
しおり
10
5大「長編」とだけあってどれも長いし難解ということで話を思い出すために読んだ。罪と罰とカラマーゾフの兄弟の物語自体の面白さが際立っていると思った。流れがあってまだ追っていける感覚。特に難しいと感じた三作品は第二講とまとめられていた。そこをもっと知りたかった。未成年が失敗作扱いされていたのに驚いた。最初の100ページまでの掴みはあれが一番だと個人的には思っていたのだけど……。登場人物の長い名前にも意味があったんだな。また読みたくなってきた2022/02/24
ろべると
9
先日「カラマーゾフの兄弟」を初めて読んだが、何の予備知識もなかったこともあり、理解できたとは言えなかった。主要5作は読んでおきたいと思い、今度は事前に予習しておこうと本書を手に取った次第。読みやすい翻訳の亀山先生だし、難解なドストエフスキーが少しは読み解けるかと思ったのだが、やっぱり難しい! 穂高連峰を目指そうと頼んだ山岳ガイドに、「悪いことは言わないから止めときなさいよ」と言われた気分。でもこれ以上待っても自分の読解力は下がることはあっても上がることはないので、どうしようかなと迷ってしまうのであった。2023/07/08
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