内容説明
世界的に活躍する禅僧・枡野俊明住職が贈る、「悲しみ」から乗り越えるための「禅の智慧」
私たちは生きているかぎり、大切な人とのお別れ、「死」からは避けられません。
大きな苦しみや、抱えきれない悲しみを、どう乗り越えていけばいいのか――。
どんなに深い悲しみも、私たちには乗り越えていく力がある、ということを、禅は教えてくれます。禅の教えが、何ごとにもとらわれずに生きる幸せを見つけてくれます。
穏やかに逝くために、温かく送るために。
丁寧に生きるための、心の智慧を紹介します。
・「四十九日」が、故人とともに修行をする期間です。
・「卒哭忌」までは、涙が涸れるまで泣いてもいい。
・悲しみにとらわれて、孤立してはいけません
・後悔や自分を責める気持ちを捨てる努力はいりません。でもそれに縛られてはいけないのです。
・モノに心を許してはいけません。
・個人の「残心」にも思いを寄せてみる。
・どんな悲しみからも救ってくれる「時薬」を持っていない人はいません。
肉親や大切な人との死「お別れ」をいかに受けいれるか。
その悲しみや苦しさは、どうすれば癒されるのか。
その答えを出した人間は誰もいません。
私もひとりの僧侶として、ずっとそれを考え続けてきたような気がします。
けれども、ほんの少しのヒントには出会ってきました。
その小さな欠片(かけら)をかき集めることで、もしかしたら、少しだけ心を癒すことができるかもしれない。
そのような思いから、本書をしたためることにしました。
そんな小さな癒しの欠片を、あなたに贈ろうと思います。
(「まえがき」より)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
assam2005
30
「また今度」があると思っていました。それが最後になるなんて思っていませんでした。次がある保証はないのだと思うほどに、今その瞬間を大切にすべきだったのだと思いました。つい先日、友人とお別れをしたばかりで、思いが行き先を見失っていました。生きた年数や亡くなり方ではなく、死を受けとめ心穏やかに供養することしかないのだとわかってはいても難しいです。悲しむことは当たり前、感情を留めてはいけないだけ。そして、大切な人を亡くし悲しむ人に、周りができることは言葉をかけることではなく、悲しみに浸れる時間をあげるだけ。2017/10/21
マーブル
5
1週間前に義父が亡くなった。 1ヶ月間の入院で、でも、まさか亡くなるなんて。我々も思ってもみなかったし、本人だってそうだろう。 80歳を過ぎれば、いつ亡くなってもおかしくはない。そうは思っていても、それが今とは思えない。そう言うものなのかもしれない。 何かしら、助けになる言葉はないか。 そんな思いで取りだした数冊の本。本当に、近しい人の死を体験してしまうと、空々しく見えるものもある中で、本書は乾いた喉に飲む白湯のような優しさを湛えていた。 2018/07/23
南
3
この本は、愛犬が亡くなって力を落としていた伯母さんにも送りました。入居者様にも貸したところ、ためになる本だねと喜んでいただけ…。お薦めします。2016/04/30
枳本佳奈子
1
祖母を亡くした悲しみを枡野さんの優しい言葉が癒してくれます。故人との思い出を振り返ったり思いをはせることも供養になるのだと知り安心しました。死と向き合うことは生きること。勉強になりますよ(*^_^*)
みどり
0
帰省のたび祖母が「お迎えが…」というのを聞き、母が「見て〜」とエンディングノート見せてくれたりした時、何て返事を返したものか?と悩んでましたが、1番不安な気持ちを抱えているのは本人に他ならないのだから、寄り添うことの大切さ(我々の感覚を押し付けない 例:そんな気弱な事言っちゃだめ!と強く突っぱねたりしない)ことの大切さ、優しさが必要なんだなって思いました。2018/01/03
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