内容説明
室町時代、京で世阿弥と人気を二分した能楽師・犬王。盲目の琵琶法師・友魚(ともな)と育まれた少年たちの友情は、新時代に最高のエンタメを作り出す! 「犬王」として湯浅政明監督により映画化。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
いたろう
67
映画(アニメ)は観ていたが、原作小説は初読み。かなりインパクトがある映画だったので、原作はどういう感じなのかと思って手に取ったが、琵琶法師の平家物語、猿楽の能という伝統的な芸能を、新たな視点からエンタメに昇華してみせる目の付け所は、なかなか興味深い。が、実際に音楽を聴かせられる映画の方が、表現の幅が広かったよう。映画では、琵琶法師の弾き語り、能が、いつしかロックになり、聴衆を巻き込んで、まるでロックフェスのようになるのが、全くイカれていて、ぶっ飛んでいた。物語のインパクトは、映画の方が、原作より遥かに上。2024/05/19
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39
俺たちはここにいるぞ。声が聴こえる。物語はまだ物語られていない。いや、既に物語れた。これは続きだ。物語の続編だ。いや、異聞だ。耳で聞こえた物語の続きを文字で追う。そう走る、疾る。そんなこと日出男以外にできるのか。ここで示された幽玄の美は、光は、映画の映像に、音楽に、確かに再現されたんだね。2022/09/02
りー
30
一貫してエンターテイメント。琵琶法師と能楽者の友情を絡めてはいるけれど、それがテーマではない。芸能の奥深くに潜む魔術的要素、シャーマンとしての芸能者とその力を知る権力者の物語だと言って良いと思う。映画、見たかった‼️2022/09/18
Shimaneko
26
借りた単行本で既読だけど、劇場版アニメを鑑賞後に再読したくてこちらの文庫版を購入。文字ならではの疾走感がヤミツキになりそう。かたやアニメ版のラストシーンでは泣きそうになったし。もっかい観るかね。2022/07/12
Porco
21
活字で紙に記された言葉の速さではなく、たまにある噺家が自分の新作落語を本として世に出したように、その噺を語るテンポそのままに紙に封じ本に綴じ込んだような謳う速さで語られる本だ。それこそ撥を糸にあてて弾く、和楽器でしか形容できないべべんっという琵琶の音すら読んでいて頭の中から響き渡る。図らずしも手が止まらず一気読みしてしまったということは読書好きあるあるだが、これは最初から一気に読むことを前提で編まれた本だろう。2024/09/29
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