内容説明
たいせつなひとの死、癒えることのない喪失を抱えて、生きていく――。凍てつくヘルシンキの街で、歴史の重みをたたえた石畳のローマで、南国の緑濃く甘い風吹く台北で。今日もこうしてまわりつづける地球の上でめぐりゆく出会いと、ちいさな光に照らされた人生のよろこびにあたたかく包まれる全6編からなる短篇集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
341
吉本ばななは、新作中心に読んでいる作家です。旅と愛をテーマにしたゆるい短編集でした。オススメは、表題作『ミトンとふびん』&『情け嶋』です。 https://www.shinchosha.co.jp/book/383412/2022/01/20
おしゃべりメガネ
204
ばななさんワールドはもちろん健在で、更に円熟味の増したレベルへ。作者さん本人もあとがきに書いてましたが、やっぱり『デッドエンド~』は特別な作品であり、一つの到達点だったようで、そんな彼女が本作を書き上げたコトで「引退してもいい」と思えたほどの作品だというコトです。本人がそこまで言う作品だけあり、一言素晴らしいだけでは表現しきれないです。手元において、何度も何度も大切に読み返す作品かなと。いつ読んでもハマるわけではなく、やはり癒しやヒーリングタイプなので、読むタイミングには左右されてしまうかなと思われます。2022/03/04
いつでも母さん
182
『たいせつなひとの死、癒えることのない喪失を抱えて生きていく』沁みるようなカバーと帯の言葉に惹かれ、今頃になって手にした久しぶり過ぎる吉本ばななさん。喪失の直後は読書も出来なかった。途切れ途切れの記憶を後から繋いでも欠片は欠片のままで・・新たな涙が頬を伝う。それでも生きている。心の瘡蓋は時々捲れて傷が深くなったりもするけれど。時間の流れは平等なのに早かったりゆっくり感じたりするから、今、この作品と出会えたのはきっとそういうことなのだろう。多分生きてるうちにまた、手にするね・・2023/01/10
うっちー
175
あとがきが全てを表している短編集です2022/07/24
しゅう
134
「死」がテーマとなっている、「喪失」と「再生」の物語。生きていれば嫌なことにも辛いことにもたくさん出くわすし、最終的には死ぬ。だったら最初から生まれてこなければいいのか。でもやっぱり生ある限りは生きていたい。表題作が特にお気に入り。2026/03/28
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