内容説明
時は享保。異界と現世が混ざりあった江戸の町にて――
徳川綱吉が治める貞享の世にて、突然現れた“異界の門”より、子犬人――コボルトが江戸に降り立った。その愛らしい姿を見た綱吉公は彼らを深く愛し、保護をするよう命じる。
その後、時を置いてやって来たえるふやどわあふとも幕府は友好関係を築き、異界の知識を得ることになった江戸の世は一足早い文明開化を迎えていた。
さらに時が流れ――徳川吉宗が治める享保の時代では、コボルトをはじめとした異界の住人が江戸っ子としてすっかり町に馴染んでいた。
江戸城内に秘匿された異界の門の残滓、異界迷宮(ル:ダンジョン)によって得られる資源を求めた吉宗公は、御庭番の青年、犬界狼月とコボルトのポチに異界迷宮攻略を命じる。
その日から、狼月とポチの、花のお江戸と迷宮を行き来する奇妙な生活が始まる――!!
第2回アース・スターノベル大賞 奨励賞受賞作品
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
サケ太
13
好きな世界観。江戸時代×ファンタジー。狼月とポチのコンビが好き。2022/01/07
サキイカスルメ
10
もしも徳川綱吉時代の江戸に異世界からコボルトがやってきたら……手厚く保護された彼らと江戸の人々は見事友好的な関係になりました!それから時は経ち、徳川吉宗の号令で御庭番の青年犬界狼月とコボルトのポチが異界迷宮に挑む冒険活劇ファンタジー。面白かったです。イラストも相まって、コボルトのワンコ感がかわいい!登場人物の口調や町のお店などで江戸時代なんだなぁとなりつつ、ファンタジー要素も上手く混ざっていて不思議な楽しさがありました。剣の腕前が上等な狼月と本好きなポチ、今後の展開も楽しみです。2021/12/29