作家がガンになって試みたこと

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作家がガンになって試みたこと

  • 著者名:高橋三千綱
  • 価格 ¥2,090(本体¥1,900)
  • 岩波書店(2021/12発売)
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  • ISBN:9784000612753

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内容説明

「今度は胃ガンが見つかりました」,肝硬変に苦しむ作家は宣告された.ほうっておくと大変なことになるという医者を振り切り手術を拒否すると,医療漂流が始まった.再生医療,民間療法,先進医療……,情報が錯綜する中で,自分の身体のことは自分が一番知っているという,楽天家作家の選んだ道は?

目次

第一章 食道ガンだな,といわれた日┴第二章 不機嫌な患者┴第三章 夜明けの囁き┴第四章 ガン退治に効果的な食事法┴第五章 内視鏡手術だからといって侮ることなかれ┴第六章 殺人ストレスのもう一つの正体┴第七章 アンモニア,脳に乱入┴第八章 「ところで,今度は胃ガンが見つかりました」┴第九章 医療漂流事始め┴第十章 再生医療たあ,何だ?┴第十一章 成体幹細胞の講義であります┴第十二章 悪い奴ほど長生きできる┴第十三章 樹状細胞ワクチンの使命┴第十四章 立ちはだかる肝硬変┴第十五章 免疫細胞は不滅┴第十六章 iPS細胞への期待┴第十七章 期待される患者像┴第十八章 免疫力で蘇る┴「あとがきにかえて」

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

メタボン

28
☆☆★ ほったらかしてガンが治るなら医者はいらない。でも不思議と何もせずに胃がんが5年で消えてしまった高橋三千綱。確かに抗がん剤で苦痛にまみれて死ぬよりも、最後まで好きなことをやって死ぬ方が人生としては良いのかもしれない。それより重度な肝硬変なのに生き続けている方も奇跡。2020/06/08

gtn

25
病を得てからも粋がって酒を手放さない割には、効果が不明な幹細胞治療にはまってみたり、生に執着があるのかないのか分からない。作者自ら身を削って物語を紡いでおり、読み物としては面白いが、闘病記としては参考にならない。2020/06/16

Makoto Yamamoto

6
「楽天家は運を呼ぶ」に続いて今年2冊目の『図書』連載の文。 長年の過度のお酒の摂取により重度の肝硬変になり、さらに食道がんと胃がん続けて罹患。 現代の高度医療に対する見方も作者らしく、近藤理論(治るのはガンもどきで、真正のは不治)、安保理論(ストレスが万病のもと、ストレスをなくし免疫力アップで病気を治す)を信望。 料亭の食事に匹敵する朝食を楽しみ、独自のアプローチ(思い込み?)で免疫力アップに努力。 結果、すぐに手術しないと大変なことになると宣言されて5年、ガンは消えてしまった様子。2018/08/02

月華

4
図書館 新聞で見かけて借りてみました。知識量がすごいと思いました。支え続けている奥さんがどのように思っているのか、少し気になりました。2018/10/03

Dr G-san

3
「九月の空」で私は高橋三千綱のファンになった。当時の記録で22冊彼の作品は読んだ。あれから約40年、「作家がガンになって試みたこと」をやっと読了、読み進めるのが辛かった。昔ながらの軽妙な語り口、初めは良かったが…。酒に溺れて肝硬変でボロボロになり、医者の言うことを聞かず、我儘で批判ばかり、そして民間療法と近藤誠を崇拝。よく岩波からこの本を出したな?素人が読んで真に受けたらどうするの? 恐らく純文学としては彼の遺作になるだろう、「パリの君へ」を彼の追悼に読むかどうか迷う(まだ生きてるけど)。 2020/03/15

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