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内容説明
岩手県にある「なかほら牧場」の牛たちは、一年を通して山で生活しています。糞尿処理は自然まかせ。糞を肥料にして育った農薬なし・化学肥料なしの野シバを食べ、自然に交配・分娩し、山林と共生しています。人間は、子牛の飲み残しを分けてもらうだけ。――牧場長の中洞正さんは、なぜこんな牧場をつくったのでしょうか。自然と人間がともにすこやかに生きていくすべを考えるノンフィクション読み物です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mocha
79
児童書。子どもの頃から酪農家を目指し、山地酪農の第一人者となった中洞さんの牧場を紹介する。効率重視の現代酪農に背を向け、幾多の困難を乗り越えた半生記は尊敬に値するし、なかほら牧場の牛乳は本当においしそうだ。けれど、給食で大手メーカーの牛乳を飲んでいる子どもたちに「その牛乳は良くない」と言っているようで、本書を勧めるのは抵抗を感じる。気を回し過ぎかな。2019/11/07
とよぽん
61
佐藤慧さんの文、安田菜津紀さんの写真。フォトジャーナリストのお二人による、山地酪農家 中洞 正さんの不撓不屈の生き方が素晴らしい。「アニマルウェルフェア5つの自由」をこの本で知った。家畜を飼う人間の幸せにもかかわることだ。牧場の草を好きな時に好きなだけ食べ、自由に歩いたり遊んだりしている牛のしあわせ・・・。健康な牛の牛乳・・・。毎日のように卵を食べている、今の養鶏場の現状も、鶏には窮屈な環境なのだろうと思う。2021/02/21
くぅ
35
読友さんが読んでいるのを見て借りてみました。表紙のジャージー牛が可愛くて。日本で他の人と違うことをするのはすごく難しいなぁと読みながら改めて感じた。木村さんの奇跡のリンゴの牛乳版といったところ。牛乳ってどうやってできるの?牛のおっぱいをもらってるんだよ!というところまでは考えてもその方法まで消費者はなかなか考えていない。説明されるとフォアグラの作り方に通じる部分もあり確かに人間の恐ろしさを感じる。無農薬の野菜と同じ発想、また牛にも優しい中洞さんの考え方は素敵。→2019/11/16
あみやけ
30
先月、研修で酪農体験をしました。その時は最新の技術に驚きつつ、少し複雑な思いがしました。今回は完全放牧の自然酪農。こちらもやっぱりもやっとしました。調べたら案の定、500mlの牛乳が1000円では買えない。究極の選択ですね。ある意味、ブランド品。子ども向けの本ですが、子どもが鵜呑みにして、人の手が入るのは悪で自然が素晴らしいとなるのも逆にこわい。多面的にみんなで考えていきたいですね。ただ、考えるのは面白いので、他の酪農本も読んでみます。2024/09/07
Mie Tange
18
子供への読み聞かせで読了。 牛乳というより酪農の話がメインですが、 なんとなく聞いたコトはあるけど 詳しくは知らなかったコトもあり 読んでて結構楽しかった(^皿^) 聞いてた当の本人(小1)は写真や絵を見ながら 「牛さん楽しそうー」とか「中洞さん大変そうー」と、 わかってるんだか…わかってないんだか(笑)2022/07/08