幻冬舎単行本<br> 武器としてのヒップホップ

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幻冬舎単行本
武器としてのヒップホップ

  • 著者名:ダースレイダー【著】
  • 価格 ¥1,386(本体¥1,260)
  • 幻冬舎(2021/12発売)
  • ポイント 12pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784344038851

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内容説明

ヒップホップは逆転現象だ。病、貧困、劣等感……。パワーの絶対値だけを力に変える!
自らも脳梗塞、余命5年の宣告をヒップホップによって救われた、博学の現役ラッパーが鮮やかに紐解く、その哲学、使い道。

DJのように過去と現在をつなげ、MCのように混沌を乗りこなせ、
スクラッチは自分だけが世界に刻む新しい音だ!

1973年のアメリカの手作りパーティから始まったヒップホップは、今、世界でもっとも聞かれる音楽ジャンルだ。ヒップホップは、常に前提を問う。お前は誰だ? お前は今どこにいるんだ? どこから来たのか? どこへ行くのか? 繰り返されるこれらの問いが世界の流れを知覚させる。
「The MC」「Break 」「 Beat」「Loop」……28のヒップホップ用語を軸に、逆境の乗り越え方、隙間をつく思考法、日常の目の付け所など、ヒップホップの精神とともに、閉じ行く社会のなかで、瓦礫を い潜る生き方を伝授する。

構造の外に出ろ!
それしか選択肢がないと思うから構造が続く。
ならば別の選択肢を思い付け。
「言葉を演奏する」という途方もない選択肢に気付いたヒップホップは「外の選択肢」を示し続ける。
まさに社会のハッキング。
現役ラッパーがアジテートする!
――宮台真司(社会学者)


混乱こそ当たり前の世の中で「お前は誰だ?」に答えるために新しい動きを身につける。
――植本一子(写真家)


あるものを使い倒せ。
楽器がないなら武器を取れ。進歩と踊る足を止めない為に。
イズムの<差異>より、同じ世界の<裏表>を繋ぐリズムを感じろ。
――荘子it (Dos Monos)


この本を読み、全ては表裏一体だと気付いた私は向かう確かな未知へ。
――なみちえ(ラッパー)


ヒップホップの教科書はいっぱいある。
でもヒップホップ精神(スピリット)の教科書はこの一冊でいい。
――都築響一(編集者)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ばんだねいっぺい

28
ヒップホップを「創造的破壊のための道具」と見る分には構わないが「破壊のための破壊」だったら、ちょっとと思ってしまった。秩序は、尊い。ひとつのルール破りによるモラルハザードの影響は、大きい。カオスを前提とした心構え自体は、大いに賛成したが、そのようなことを考えてしまった。2022/04/03

しゅん

15
著者のヒップホップ体験が感じ取った「Flow」や「loop」を、世界認識の方法として拡張させて提示していく。「揺らぎ」や「反復」を抽象しつつ、個人の過去に結びつけて語る。特に、クラブで倒れ、片目の視力を喪失し、寿命5年を宣告された病人としての立場をいかにヒップホップ的に解釈していくかというストラグルが印象的。「病」こそが「hood(地元)」であるという認識などに結びつけ、homeの概念を「場所・地域」のイメージからズラす、などの作業をしている。2022/02/07

ゆうきなかもと

10
多分、ダースさん同級生でなくても、同世代。ユウザロック、キングギドラ、ブッダブランド、ライムスターにしびれた身としては、めちゃくちゃ懐かしいエピソード満載。あとあの頃集めてたヒップホップの情報以上のものも確認できたし、随分楽しめた。 100分で宮台のおかげで宮台真司の凄さを理解できたのもダースさんのおかげです。 色々楽しませてもらってます。ありがとうございます。2022/02/16

バトルランナ-

9
風邪の様に症状が治る物もある。風邪であっても治って元に戻ったものではない。風邪をひいた後の自分になっているのだ。ヒップホップの歌詞には金、車、異性、セックス、ドラックといったモチーフが繰り返し登場する。地元をレペゼンするラッパーが多い。メロディではなくリズム。ロックも同じ。日本語ラップ論争だからいろんな言語のラップが成り立つ。世の中はA面、B面。一般受けのA面、ファン、マニア受けのB面。A面会社。B面はベンチ。 かつての風営法。夜0時までA面。以降はB面。コロナ禍。3点。2024/06/10

jackbdc

8
本業のヒップホップをベースに語る言説に触れたのは初めて。独自の哲学を大切にしている著者自身への興味は増した。本書は普遍的な内容を軸に展開されている。子供を持って世界が広がった話も、ヒップホップのリズム、ライムやグルーヴが人の心を掴む話も、共に人間に埋め込まれた本能に気付き大事にする事をの重要性を語っていると思う。立川談志の引用”苦労しないと人になれない”ではないが、著者も闘病経験により人間の深みを手に入れて表現者としての言説の伝播性、本書の言葉で言う”レコードの再生”機能強化を果たしたのかもしれない。2022/01/29

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