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内容説明
「兵とは詭道なり」(『孫子』)――。すべての戦争は巧妙な欺瞞作戦で勝敗が決する。それは、現代のハイテク戦争においても変わらない。スパイ、暗号解読、偽装工作、謀略放送……。本書は、第二次大戦以降、ベトナム戦争、湾岸戦争、さらにクリントン政権下の過酷な情報戦争まで、水面下で繰り広げられた戦略、戦術の秘話を豊富な資料に基づき明かす。「シンガポール陥落を決した奇襲作戦」「英国軍お得意の二重スパイ」「味方をも欺いたヒトラー」「CIAとKGBの攻防」「同盟国のイスラエルから脅迫されたクリントン」……。戦争において卑怯ということはない。個人の問題はともかく、国家間の関係においては騙す側よりも騙される側が悪いという現実がある。生きるか死ぬかという危急存亡の場面においては、人知の限りを尽くした虚々実々の対応が求められるのだ。日米英独露、二十世紀の覇権地図を塗り変えた秘密のファイルをひもとく。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kurayamadasoga
1
「少なくとも国家間の関係においては、騙す側よりも騙される側が悪いという現実がある」という著者の言葉は思い。2010/06/16
ひまつぶ市民。
0
191頁以降の日本軍について述べた部分は、現代史への関心から、より詳しく知りたいと思うところがあった。一ノ瀬俊也著「日本軍と日本兵 米軍報告書は語る」の内容を思い出した。2016/02/03
naoto
0
戦争の裏側の部分、情報先。騙すつもりが騙されて、疑心暗鬼で勝手に騙されたりして…。正確に情報を読み取り、現状把握をできれば、ほぼ勝ちは決まったようなものなのかも。2009/07/24
bookcustomer
0
戦中に日本がフィリピンを一時占領したが、フィリピンがスペインの植民地でその後が米国の植民地ですが、戦中がフィリピンがまだ米国の植民地でフィリピン人が米国側ですが、米国軍がフィリピン人を殺害し、日本製の煙草を置いておき、日本軍が行ったようにして、別のフィリピン人に日本軍を怨ませた手や日本軍の捕虜になって一人になったオーストラリア人が、日本軍の嘘の口車に乗り、連合国側の作戦を訥々と話したや米国軍が通信無線の暗号を英語からネイティブアメリカンの言語に単純に変換して無線通信し傍受する日本軍が解読できなかったような2025/04/25
ジャガラモガラ
0
騙すことは卑怯な事だと思うが国家間の遣り取り、更に戦時下ともなると綺麗事だけでは済まされないだろう。KGBによってCIAが引っ掻き回されたりソビエトの崩壊にSDI計画が一役買っていたりと正に事実は小説よりも奇なりだ。因みに80年代小学生だった私はSDI計画のニュース映像に心ときめかせていた2019/12/07