文春文庫<br> 玉蘭

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文春文庫
玉蘭

  • 著者名:桐野夏生【著】
  • 価格 ¥950(本体¥864)
  • 文藝春秋(2021/12発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784167918026

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内容説明

女の中で何が壊れ、何が生まれたのか
東京の生活に疲れ、仕事も恋人も捨てて上海留学した有子。ある日、大伯父の幽霊が突然現れ…。過去と現在が交錯する異色の恋愛小説。

解説・篠田節子

※この電子書籍は2005年6月に文藝春秋より刊行された文庫本の新装版を底本としています。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

カブ

44
上海が舞台。それだけで異次元的な香りがするのに更に玉蘭の香り。そしてハンサムな幽霊。想像しただけで、怪しくて甘美だ。とろける。2022/02/12

秀玉

20
桐野作品で「顔に降りかかる雨」は好きな作品。そんな主人公女性をイメージしていたら、小説出足の女性有子はメンヘラか?不眠症で美人と自認、こんなはずじゃない、一方私はすごい、満足感を得られない女性。作品は時代が異なる男女4人が一人称で語る。どこに向かい、何が描かれるのか、わからない作品。誰が主人公かもはっきりしない。有子に関しては「東電OL殺人事件」を思い出した。殺された人も自分を壊したかった。最後の解説で「有子は結婚して幸せになるかも…」と書かれていて、びっくり。この解説者は女性を分かっているのか。 2024/08/02

こばゆみ

11
難しかったけど、とても良かった。2つの時代を行き来して描かれる男女の物語。あとがきで、質さんは実在の人物をモデルにしていると書かれていて驚いた。とにかく深くて、篠田節子さんの解説が異様に長いのも納得。2022/01/22

瑞穂

8
桐野夏生の祖母の弟の物語が土台になっている。当時の上海、広東の描写は目に浮かぶようだ。戦前を生きた質と現代の有子。恋人と別れ上海で留学生として来た有子、生真面目すぎる程の性格が変わってゆく。壊れていった有子はどうなったのか。浪子を自身の手で殺した質。自分を引きずる以上、新しい世界など存在しないと著書は言う。そうかもしれない。有子、質、浪子の心理描写が丁寧に書かれていて、気持ちや判断基準は一瞬の言葉や仕種、表情で真逆に変わるのかと思った。2022/03/22

*мiкi*

5
多分2回目。上海のムワッとした空間やじんわりとした、質の時代が重ね合って特に大きな事件は無いけど夢中になって読めた 2022/08/04

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