近衛文麿 野望と挫折 - 野望と挫折

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近衛文麿 野望と挫折 - 野望と挫折

  • 著者名:林千勝
  • 価格 ¥2,530(本体¥2,300)
  • ワック(2021/12発売)
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  • ISBN:9784898314654

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内容説明

現代史を覆す、決定的真実に迫る!
渾身のノンフィクション大作 一挙書き下ろし770枚!!

近衛は自殺したのではない! 実は謀殺だった!?
近衛は、単なるポピュリストに非ず!
用意周到に己の野望を実現するための布石を着々と打っていた──

近衛は、首相時代は赤色分子(風見章・尾崎秀実ほか)を重用し、「敗戦革命」を夢見つつ、戦争末期には近衛上奏文(反共宣言)でアリバイ工作。
そして戦後はいち早くマッカーサー詣でをして、自ら改憲の音頭をとり、あわよくば昭和天皇を退位させて親米政権を樹立しようとしました。
勢力均衡の中で生き抜いてきた公家の名家としてのDNAをフル回転しての巧みな遊泳術ともいえます。
あと一歩で、その目論見が成就する寸前、それに危機感を抱き、挫折させようとした勢力がありました。
彼らは、近衛を東京裁判の被告人の席に追いやり、そして永遠に葬ろうとし、実現するのです。
近衛を葬ったのは誰だったのか?
そうした知られざる近衛の全生涯を、「自殺」とされる謎にまで踏み込みつつ、描ききったのが本作品です。

──彼は、極めて自己本位的に利用できるものは、昭和天皇でもコミュニストでも自分の子供(文隆)でも見境なく利用しました。
青酸カリを使っての「自殺」とされている彼の荻外荘での最期の日々の数々の矛盾や不可解な行動も本書で解き明かしていきます。
こういう叙述で、近衛の生涯を追求したノンフィクション作品は、初めての試みといっていいかもしれません……(「はじめに」より)。る。

林千勝 (はやし ちかつ)
近現代史研究家・ノンフィクション作家。東京大学経済学部卒。富士銀行(現みずほ銀行)などを経て、現在に至る。長年、近現代史の研究に取り組む。
著書に、『日米開戦 陸軍の勝算―秋丸機関の最終報告書』(祥伝社)、『近衛文麿 野望と挫折』(ワック)、『日米戦争を策謀したのは誰だ!ロックフェラー、ルーズベルト、近衛文麿、そしてフーバーはー』(ワック)、『ザ・ロスチャイルド 大英帝国を乗っ取り世界を支配した一族の物語』(経営科学出版) がある。
「林千勝チャンネル」(動画)から情報を発信中(オフィシャルサイト、Facebook、Twitterを検索ください)。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

yoshida

96
近衛文麿の実態を暴くノンフィクション。日本の教育では大東亜戦争に至る原因を軍部の暴走とする。だが軍部だけで国が動かせる訳ではなく、そこには政治がある。支那事変から対米戦争直前までの首相は近衛文麿。近衛の手により支那事変を泥沼化し北進論を取らず対米戦争に突き進んだ事が分かる。戦中の近衛上奏文は手の平返しだ。コミンテルンの策謀した強国の敗戦による革命と赤化。WW2では世界中で成功した。あまりに多くの共産主義者が日本や世界の中枢に存在していた事を嫌悪する。公家政治家で君側の奸。日本を亡国に追い込んだのは近衛だ。2022/01/11

yamatoshiuruhashi

34
近衛文麿とはいったい何者だったのか。近衛が中臣鎌足にはじまる藤原氏の血筋を濃厚に示すように、天皇と国家を我が物に、自分だけの繁栄のために利用し続けた「公家」そのものであったことは本書によらずとも歴史の事実から疑いようもない。平安の昔から藤原氏にあるのは権力の掌握と一族の安寧だけであり、その処世術の権化が近衛文麿と言っても良いだろう。まさに公家が生き延びた術を昭和の歴史に凝縮している。この血を引く平成の首相もまた内閣を途中で投げ出し安全地帯から受けの良い言葉を吐くだけの責任を取らぬ公家であった。2018/05/11

カブトムシ

31
著者はよく勉強しており、つねに第一次の史料に当たっています。若くて良く読める人におすすめの本です。私は、YouTubeで視聴していました。私の父親は病気のため病床にあって、戦争に行きませんでした。戦後は松本清張をよく読んでいました。父はあまり読んでいませんでしたが、父の世代は阿川弘之の影響で海軍は正しくて、陸軍が悪かったと思っている人が多くいた様に思います。私は「山本五十六」は読んでいません。著者の見解をお聞きしたい。番組では、陸軍も十分な研究をしていたのが伝わりました。多くの人にお勧めしたい本です。 2022/08/04

ネコ虎

20
近衛は共産主義者だったのか。しかも日本国家を戦争と革命で清算して、ヒットラーの国家社会主義を模した自ら指導者になるという野望をもっていたようだ。周りは風見章、尾崎秀実ら共産主義者だらけで、近衛の優柔不断さで引っ張られたと思っていたが、確信犯的のようだった。山本五十六や米内光政もとっても怪しい。日本が不利になるように強いられた戦争だった。敗戦後米国共産主義者に裏切られて挫折した近衛だが、死因は自殺でなく他殺と著者は暗示する。少し強引な話の運びの気もするが、概ねそういうものだったという説得力は感じられた。 2018/06/24

0717

18
ある意味、恐ろしい内容。近衛文麿、首相時代は風見章、尾崎秀実などの共産主義者を政権中枢に呼び込み、レーニンの「革命的祖国敗北主義」、「帝国主義戦争を内乱(革命)に転化せよ」というスローガンにもとづいて、支那事変から対米英戦争までレールを敷き、日本を敗戦へ導いたという。戦後はいち早くマッカーサーを訪れ、改憲の音頭をとり、昭和天皇の退位をほのめかし自らの保身を図る。しかし、共産主義とは恐ろしい。いまだに苦しめられている。2021/06/27

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