内容説明
東大卒クイズ王・伊沢拓司の待望の新刊!執筆2年のALL書き下ろし。クイズを愛しすぎた時代の寵児が「クイズ本来の姿」を長大かつ詳細に解き明かす、クイズの解体新書。「東大王」やQuizKnock創設でクイズ界を牽引する伊沢氏の思考過程が見えてくる!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のぶのぶ
24
東大王で興味をもった人物で、講演会で話を聞き、「勉強大全」を読み、この本へ。半年かかりましたが、クイズの歴史から、クイズの構文分析、クイズの作問まで、クイズを解体した本は、たぶんこの1冊のみ。クイズが本当に好きなんだなあと思う。また、早押しは、マジックではなく、ロジック、研究もし、傾向と対策もし、努力の賜物であることがわかる。これだけ準備してきたら、勝てないわけだ。本当にプロ!!好きでないとできないこと。どうしてもクイズ=高学歴となってしまうが、そうではないし、クイズ愛がないとここまでできないだろう。2023/02/26
paluko
9
「クイズは、人を選り分ける遊びだ。『ある知識を知っている/知らない』という浅い次元で人を分断し、その場の努力だけではどしようもない勝ち負けを押し付ける。体育が嫌いな人にとっては、いきなり体育の授業が始まるような感覚、といったら理解していただけるだろうか」(396頁)まさに体育が嫌いだった自分が頷きまくってしまった一文。知識だけで語られがちなクイズの「ゲーム性」がよくわかり、QuizKnockのメンバーが知らない外国語(例:アラビア語)での出題にも答えられる理由も構文論でよくわかった、納得の一冊。2023/10/24
三色かじ香
4
確かに内容は濃かった、けれど、QuizKnockを日々見ていたおかげか、私にとっては、なんとなく知っていたことがきちんとした文章で再確認できる本だ、と思いました。この本に書かれているような内容を、エンタメ的に提示し、感覚的に受け止められるようになっているQuizKnockの動画は改めてすごいなあ、と感じました。2021/10/22
takao
3
ふむ2023/01/20
tuppo
3
これまではテレビの中で行われている「ハレのもの」であったクイズを日常的にいつでも行える「ケのもの」にしてしまうことがさらなる発展を呼び込むのではないか。格式は下がるかもしれない。「マジック」は使いづらくなるかもしれない。しかし文化としての寿命を延ばすためにはこれだ。/たった数文字の解釈を巡ってもさまざまな意見が噴出する。それだけ早押しクイズは複雑だ。大切なのは「ここまではルール。ここからはマナー。そしてここからは個人の好み」といったガイドラインを個々人が自分の中で意識した上でそれぞれの価値観を尊重すること2022/08/06