小学館文庫<br> 牙 アフリカゾウの「密猟組織」を追って

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小学館文庫
牙 アフリカゾウの「密猟組織」を追って

  • 著者名:三浦英之【著】
  • 価格 ¥858(本体¥780)
  • 小学館(2021/12発売)
  • 夏休みの締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/24)
  • ポイント 210pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784094070972

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内容説明

アフリカゾウ虐殺の「真犯人」は誰だ!?

年間3万頭以上のアフリカゾウが、牙を抉り取られて虐殺されている。
象牙の密猟組織の凄惨な犯行により、野生のゾウは今後十数年以内に地球上から姿を消してしまうと言われる。

元アフリカ特派員の筆者は、国際密猟組織に迫る取材を始める。
そこでぶち当たったのは、密猟で動くカネが過激派テロリストの資金源になっている実態、背後に蠢く中国の巨大な影だった。
そして問題は、象牙の印鑑を重宝する私たち日本人へと繋がっていく。

密猟組織のドン、過激派テロリスト、中国大使館員、日本の象牙業者。
虐殺の「真犯人」とは誰なのか――。

第25回「小学館ノンフィクション大賞」受賞作。

◎高野秀行(ノンフィクション作家)
「ショッキングな現実が勢いある筆致で描かれ、『ザ・ノンフィクション』の醍醐味がある」

◎古市憲寿(社会学者)
「実は日本が加害者だった? ゾウと我々の意外な関係性が明らかになる」

◎三浦しをん(作家)
「私は、今後も象牙の印鑑は絶対作らないぞと決意した」

(底本 2021年12月発行作品)

※この作品は単行本版『牙 ~アフリカゾウの「密猟組織」を追って~』として配信されていた作品の文庫本版です。

※この作品はカラーが含まれます。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゆいまある

96
小学館ノンフィクション大賞受賞作待望の文庫化。朝日新聞記者による、密猟組織に迫るルポ。やや感情的。絶滅に瀕した動物は象だけじゃないし、数がいれば殺していいのかよと思いながら読むが、密猟ビジネスで得た金がテロ組織の資金になったり、中国政府とぐるになっている闇の深さなど、問題は象牙でなく、政治と金である。生物多様性の保持と動物愛護は、ひいては社会的弱者を護ることに繋がる為、国際社会が密猟を止めようというコンセンサスの中で尚、象牙の販売を続けようとする日本政府の異質さ。これは筆者のバイアスなのか事実なのか。2022/08/08

goro@the_booby

57
情けない日本。残酷に殺され絶滅してゆくアフリカ象。記者が追った密猟組織のドンへは辿り着けなかったが殺される恐れもあるなかここが限度なのでしょうね。象を殺して牙だけ取って、売った金を資金源にしたテロによって人が殺される。私たちはテロに加担している事になるのだろう。是非とも国内の象牙がどうなっているのか知りたい。在庫だけと言っているが本当だろうか?ページ巻頭にカラー写真が載ってるけど、こんな悲惨な事が続いてるんだとショックでした。世のかな最後まで金目かぁ。と嘆いて本を閉じる。2022/03/16

007 kazu

33
アフリカ南部で「牙」の密輸目当てに凄まじい勢いで象が虐殺されている。その背景を描くドキュメンタリー。 牙は象が生きたままの状態で抜かれるというのだからその凄惨さは目に余る。虐殺数を見ても生態系そのものの影響は必至だ。虐殺の背景には中国の象牙市場、アフリカの政府もグルになった賄賂が横行するシステム、そして象牙の印鑑を伝統文化とする日本も例外ではないことが挙げられるが、実際にこの密猟の原因を因数分解しようとすれば根が深すぎてこれだけでは説明がつかない事象と推測する。(続く) 2022/06/13

Mark X Japan

12
アフリカゾウの密漁の実態が手に取るように分かる一冊です。遠く離れた地のことでも、無関係ではないのが、今の世界の現実です。野生動物がどんどん絶滅しています。ダイバーシティという言葉がはやっていますが、野生動物の種類が激減している事実の前では、虚しいお題目の気がします。☆:4.02022/01/19

Yetina

6
止まらない象牙密猟、絶滅の危機に追い込まれるアフリカ象。「アフリカゾウを絶滅に追い込んでいる最大の要因・・・それは象牙を消費する側が抱えている無知、もっと踏み込んで言えば、我々先進国で暮らす人間の、アフリカに関する「無関心」ではなかったか。」最後の著者の言葉が刺さった。自分自身、象牙は買わないが、日本がワシントン条約締約会議の中でも国内市場を固持した事など知らなかった。アフリカゾウを守ることはできるのだろうか?非常に興味深い本でした。2022/04/22

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