内容説明
小学2年生のあおいちゃんは本が苦手。でも弟はいつも絵本を読んでいる。弟の気持ちがわからず、あおいちゃんはちょっかいを出してしまいます。ある日、弟が風邪をひいてしまい、家で寝込んでいました。具合が悪いのにも関わらず、おとうとの手にはやっぱり絵本が…。あおいちゃんには、どうしてそんなに絵本が大切なのかわかりません。しかし弟には、絵本を大切にしている理由があったのです。相手の気持ちに寄り添おうとすることの大切さに気づかされる、あたたかな物語です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
zero1
77
人が本を宝物にする理由。その一例をこの作品は紹介している。小2のあおいは国語が苦手で【読まずぎらい】。弟の冬馬は保育園児で絵本が好き。姉は弟のことを理解できない。熱を出した冬馬は宝物の絵本を大切に抱く。それには理由が(泣)。本が読まれない時代だからこそ、本書のテーマは意味がある。【読み聞かせ】と本への強い想いは私自身、学ぶべき(後述)。【忘れられない本】は思い出と直結している。すずきみほ氏による絵は曲線がとても優しく印象深い。レビューが少ないのはとても残念。地味だが読んで損なし。児童文学を侮るべからす。2020/12/05
ゆのん
76
【絵本】小学校2年生のお姉ちゃんは学校の帰りに保育園へ弟を迎えにいく…そういえば、もう少し大きかったけど私も学校の帰りに妹のお迎えに行っていたなぁと思い出した。外で遊びたいお姉ちゃんと宝物の絵本を読みたい弟。とても仲の良い姉弟だなぁと微笑ましいが、熱が出ても大事そうに抱えて寝る程大切な理由が切ない。本が嫌いなお姉ちゃんが弟の為に絵本を読んであげるシーンでは心が暖かくなりながらも少し泣ける。自分には価値の無いものでも他の人には宝物のように大切にしているものがある。それを尊重出来る優しさは大切。2322020/10/14
anne@灯れ松明の火
30
小学2年生の「あおい」は本が苦手。かたや、3つ下の弟「とうま」は、いつも絵本を読んでいる。仲良しな分、あおいはつまらない。ある時、あおいは、とうまが『わすれなぐさ』という絵本を大事にしている理由を知る……。人はみな、自分と同じではない。それに気づき、人の気持ちを推し量り、大事にして、寄り添うことを知った「あおい」。素晴らしいな。そんな姉を、弟はもっともっと好きになるだろう。作中に出てきた「七色の絵本シリーズ」読みたいなあ。すずきみほさんの挿絵も、温かさがいっぱい♪ #NetGalleyJP2020/10/14
ほんわか・かめ
19
超絶本嫌いな姉と本が大好きな弟。そんな弟には悲しい思い出と大切な宝物があって…。本にはストーリーだけじゃない、個人の大切な気持ちが重なっている場合もある。デリケートな問題だったけど、姉らしく寄り添えるようになって良かった。中学年〜〈2020/岩崎書店〉2023/03/13
鳩羽
9
小学2年生のあおいは、学校が終わると年中さんの弟、冬馬を迎えに行って一緒に帰る。お母さんはレストランのシェフをしているので、弟と宿題をしてから遊ぶ。あおいは字が嫌いで本を読むのが嫌い。でも冬馬は絵本ばかり読みたがって…。小さなお姉ちゃんと弟の、いちエピソードを書いただけの他愛無い話だが、さらりと家族の深いひだに触れることとなる話。家族の事情はさておいて、あおいが本を読むということに少し意欲的になれることが、姉弟のために良い結果になりそうで嬉しくなる。2021/01/11
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