内容説明
論語の名文を学校や会社に場面を置いて解説。文章の持つ力強さや意味がリアルに伝わります。
世界はもとより日本でも千年以上敬われ愛され続けてきた論語。読んでみると理想を掲げつつもまず現実的に行動することが善しとされ、それを実践した孔子は多くの弟子に慕われるリーダーだったことがわかります。その論語を現代に生きる書として解説しているのが本書です。現代に場面を置き、中学生でも読めるよう平易に書かれています。
日本の古典に明るい岩崎先生の流麗な日本語も目に優しく、論語の硬質な漢文体と絶妙のバランス。このコントラストもお楽しみください。
【著者】
岩崎淳
東京都生まれ。早稲田大学大学院修了。学習院中等科教諭を経て学習院大学文学部教授。
学習院大学・都留文科大学・学習院女子大学・早稲田大学で講師を歴任。
小学校・中学校国語科教科書編集委員(教育出版)
日本語検定委員会研究委員 全国学芸サイエンスコンクール読書感想文部門審査員
単著に『「新しい国語科教育」基本指導の提案』(さくら社)、『言葉の力を育む』『古典に親しむ』『授業改善をめざす』(以上明治図書)の他、共編著に『実践・言語技術入門』(朝日新聞社)他がある。
目次
学而 第一
学んで時に之を習う、亦た説ばしからずや。(1)
朋有り遠方自り来たる、亦た楽しからずや。(1)
人知らずして慍らず、亦た君子ならずや。(1)
君子は本を務む。本立ちて道生ず。(2)
巧言令色、鮮し仁。(3)
学べば則ち固ならず。(8)
過てば則ち改むるに憚ること勿かれ。(8)
事に敏にして、言に慎む。(14)
人の己を知らざるを患えず、人を知らざるを患うる也。(16)
他、全73項目