内容説明
コロナにも負けず、食への追求はとまらない。抱腹絶倒の東海林ワールド、シリーズ第44弾は「干し芋の丸かじり」。干し芋の魔力は何か。昔からの干し芋ファンのショージ君がその魅力を語る!「週刊朝日」連載「あれも食いたいこれも食いたい」から計44本収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kinkin
114
ショージさん、今年で御年85歳。文章を読んでいるとそんなことを微塵も感じさせない。今回も相変わらず笑ったり、唸ったり、頷かされてしまうこと多々あり。柿ピーのこと、コンビニおにぎり「悪魔のおにぎり」について(あんまり好きではない)、ネコのごはんのことやおせち料理が非常食だったら、「好きなものは最初でいいのか」ブランド魚、えのき茸のステーキ他。いつも気になるのがタイトルだ。何の丸かじりになるのかな・・・・平成もあとわずかという頃に描かれたエッセイ。週刊朝日。図書館にて2022/04/01
ネギっ子gen
49
丸かじりシリーズも、第44弾。このシリーズをどこまで読めるのか……。なにせ長期連載している『週刊朝日』で、山藤画伯がねぇ……。と、そんな懸念というか複雑な思いを、あっさり吹き飛ばすほどのショージ節健在也!「いま丸かじりを読んでいるんだよナ」と思いながら漫画の方も堪能して、十分な眼福感を目に与えながらページを捲り、ああ、これ!と思い、読書の歓びに震える、などという経験を「ショージ君以前の日本人」は、ついぞ味わったことなく死んでいったわけだから、昭和平成令和と共に生きた我々は何と幸せな世代であろうか。どん!⇒2022/01/16
紅咲文庫
15
今号もおもしろかった、いったん笑い始めるともう止まらない。連載時期は2018年秋から2019年夏まで、平成の最後から新型コロナウイルス前。“親戚の子供は見るたびに大きくなったなと思うが、苺も会うたびに大きくなっている(「カワイイ」の時代/p160) ”言葉を男性名詞と女性名詞に分ける国があるが、言葉は陽気名詞と陰気名詞に分けることもできる。てんこ盛りは陽気名詞。(てんこ盛りを考察する/p68)2021/12/14
Urmnaf
12
シリーズも44巻。平成の終わりという時代の転換点で、そのネタもちょっとあるものの、ほとんどは通常運転。庶民的な食べ物の話題で、そうそう、あるあるを多発する。で、その平成ネタにあったラーメン屋の話題はまさに禿同(死語)。なんでこんなに(たいしておいしくもないのに)エラソーなラーメン屋が増えちゃったのか。平成と共に終わってくれることを切に願う。2022/04/12
hitotak
11
シリーズ第44作。相変わらずではあるが、以前より外食の頻度が減っているかも。干し芋とティラミスを同じスイーツ系と捉えた表題作や、食べ物とは関係のない昭和の音(氷を切る、豆腐屋のラッパ)、食卓の蠅など昔を懐かしむ系も随所に出てくる。しかし掲載当時大流行したタピオカを試すなどチャレンジ精神も枯れずにあるようで一安心。「男子厨房に入らず」時代の、時局を論じ、大局を見据えていた昔のおじいさんと、デパ地下で餃子の焦げ目を見据えて、厳選した3個だけ購入する今のおじいさんを比較する「おかずの時代」は内容が深いと感じた。2022/10/23