内容説明
「サンデータイムズ」ベストセラー。タイムズ紙、オブザーバー紙「今年読むべき1冊2020年」に選出。人はなぜ土に触れると癒されるのか。庭仕事は人の心にどのような働きかけをするのか。世界的ガーデンデザイナーを夫にもつ精神科医が、夫とともに庭づくりを始めてガーデニングにめざめ、自然と庭と人間の精神のつながりに気づく。さまざまな研究や実例をもとに、庭仕事で自分を取り戻した人びとの物語を描いた全英ベストセラー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
R
38
少々期待しすぎではないかと思うほど、ガーデニング(園芸、菜園)の効用をこれでもかと連ねてあり、著者が実際に心療系の人のためか、実地で得られた経験も交えて熱く語られている。話があちこちにとびがちなのが気になったけども興味深かった。実際は、ガーデニングという営みが、現世のせせこましくノルマに追われる生活と正反対なだけで平穏を得ているんじゃないかと思うんだが、趣味として楽しむにはよいとは思う。仕事で植物に携わる人が、そんなに幸せかというと、違うしなぁとも思ってしまう。2022/05/23
羽
28
あなたの気分が鬱々とするのは、最近、自然に触れていないからなのかもしれない。雑草をぬき、土を耕し、種をまく。水と肥料をやり、手入れする。ガーデニングをすると、自分の心の雑草もぬけ、耕され、心が満たされる。自然を五感で感じることが、どれほど心と身体の健康によいか、本書で紹介されるいくつもの成功例が物語っている。抑うつ症状や不安障害に苦しむ人にとって、園芸は自己批判や自己評価のない時間となる。自然の中に身をおくと、常に生命に囲まれていると感じ、孤独感もやわらぐのだそうだ。2022/10/20
kirinsantoasobo
18
図書館本。少し難しい本でした。植物を育てることにより心がどう動くのかを、様々な環境で研究した心理療法士の方が書かれた本です。わたしもベランダガーデニングを楽しんでいますが、植物のお世話をしている時間は、何も考えずに集中出来る大切な時間です。野菜を収穫する喜びや季節ごとに変わる植物の姿に、いつも癒されています。そうした癒しの力を精神的な治療に応用しようと取り組まれている記録です。土を触ると落ち着くのは、子供の頃の遊びの体験が安心を呼ぶのかなと感じました。2024/07/09
アーサー
13
通読。とても良い本だった◆庭仕事が人、特に困難な状況にある人に与える影響を紹介する本。様々な研究結果と精神科医である著者の経験が語られる◆屋外での運動と没頭できる活動の組み合わせは人に良い影響を与える。庭仕事は植物との関係という点で特別。たとえば、生活リズムを植物の速度に引き戻す、「絶好の機会」があり延期できない(種まき、収穫)、予測可能な範囲での無限のバリエーション(植物の成長)、不測の事態への対処(うまく育たない)など。庭仕事は養育活動◆前提として、作業に没入することと扱いやすい規模であることが大切2022/09/24
アーサー
13
初読。10分◆目次と訳者あとがきを読んだ◆著者は精神科医。夫は世界的ガーデンデザイナー。原著は2020年刊行◆庭仕事と人間の関係について、科学の知見や個人的体験をもとに描く◆個人的なこと:コロナ禍に入ってしばらく経った頃に観葉植物を育て始めた。きっかけはささいなことだったと思う。植物たちはベランダにも進出し、多肉植物や一年草、多年草の花も加わった。植物を育てることに癒されてると気づいたのはいつ頃だっただろうか。今では自分の生活にとって欠かせないものとなっている。2022/09/09
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