角川書店単行本<br> 四国辺土 幻の草遍路と路地巡礼

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角川書店単行本
四国辺土 幻の草遍路と路地巡礼

  • 著者名:上原善広【著者】
  • 価格 ¥1,980(本体¥1,800)
  • KADOKAWA(2021/11発売)
  • ポイント 18pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784041090749

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内容説明

辺土(へんど)とは、遍路で生活する者である。
時に放浪者として迫害される彼らに密着取材!
誰も書けなかった「日本最後の聖と賤」たるもう一つの遍路を、5年をかけて描いた唯一無二のルポ!

【辺土(へんど)とは】
草遍路、乞食遍路、プロ遍路、職業遍路、生涯遍路とも呼ばれる。
長い歴史の中、「へんど」はやがて乞食を意味するようになるが、昭和三〇年代までは遍路といえば「へんど」だった。
一方で、八八ヵ所を経文を唱えて回る遍路は、ときに畏敬と畏怖の目で見られた。彼らは聖と賎を同時にそなえる存在だったのだ。

現代の草遍路を探し、共に托鉢修行も著者は行うだけでなく、福田村事件(関東大震災で起きた日本人による日本人虐殺)をはじめ、
路地の歴史もたどりながら5年をかけて遍路を続けた。
最後の聖域の本質を大宅賞作家が抉り出す、類書なき紀行ルポ!

「帰るところもなくなった生活を賭けて、托鉢と接待、野宿だけで何年も何周も巡礼することによって、その人は確実に浄化され昇華されていく。本質的な何かを取り戻すか、もしくは欠けていた何かを得ることができるようになる。
 四国遍路で人は変わることも、再生することもできるのだ。私はこの目で、確かにその一例を目撃した」(本文より)



【目次】
第一章 辺土紀行 徳島――高知
第二章 幸月事件
第三章 辺土紀行 高知――愛媛
第四章 托鉢修行
第五章 辺土紀行 松山――香川
第六章 草遍路たち
おわりに
参考文献一覧

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

ゆいまある

104
被差別部落を研究する筆者が、草遍路を追い求めたルポ。よくぞ書いてくれた。四国に住む人なら全員興味深く読める。草遍路とは遍路のプロ。病気や犯罪や何か抱えてる人が四国に辿り着き、遍路しながら生涯を終える。他の地域なら暴力を受けるところ、生き延びる余地があるのが四国である。ハンセン病患者が歩くカッタイ道のことは別の本でも読んだが、この本にも詳しい。野宿するお遍路さんなんていないと思っていたら、うちの近所らしき公園で野宿してる場面が出てきて己の無知を知った。四国の被差別部落の歴史も詳しい。ルーツが落ち武者とか。2023/05/31

kinkin

91
著者は自身の出自である同和問題をテーマにした本を書いている。この本は四国遍路道の脇に多く点在する同和地区(著者は路地と呼ぶ)沿いの遍路を始める。四国遍路といえば一時期大ブームが起きたことを覚えている。またそれにともなって様々なトラブルもあったようだ。著者も遍路の途中に逃亡中の殺人犯と出会い過去のことを語ったり対話するシーンも出てくる。どちらかというと人に重きをおいた遍路だと思う。個人的には素描のような遍路紀行を期待していたのだが・・・図書館本2023/11/10

HANA

68
四国遍路というとご利益とかバスツアーみたいな明るい一面が近年クローズアップされがちだけど、本書ではそういう明るさの裏にあるような土俗性がべったりと描かれている。ただハンセン氏病の方の死出の旅みたいな所は以前に聞いた事があるが、被差別部落と絡めるのは無理筋があるような気がするなあ。著者が無理に自分のフィールドに持ち込んだようなイメージ。ただ普段住んでいるとあまり気に留めない遍路と地元の人の関係、一時期(地元では)話題になった幸月事件のその後や草遍路のフィールドワーク等は面白く読めた。宮本常一思い出すなあ。2025/10/09

つちのこ

52
いつかはチャレンジしたい歩き遍路。これまでお遍路の関連本を多く読んできたが、これは異色作である。四国の遍路道沿いにちらばる路地を巡りながら、部落差別の歴史と実態を拾い集めていくのは被差別部落出身の著者ならでは。一方で遍路を生業にしている草遍路と呼ばれるプロの人々に目を向け、自らも野宿と托鉢を経験しながらその厳しさを実感していくのは著者の強い意志があってのこと。歩き遍路は結願によって達成感や虚栄心を満たすことはできるが、本質的には何も変わらない。しかし、退路を断って人生をかけた草遍路にこそ、人は確実に⇒2022/01/26

Shoji

26
私は昭和30年代に四国で生まれました。お遍路さんの姿は日常風景で、別に畏敬の眼で見ることもなければ、蔑む対象でもありませんでした。ただ、そっと見守るだけのことでした。私の地方ではお遍路さんを「お四国さん」と呼んでいたのを覚えています。この本は、ずっと違和感が付きまといました。お遍路さんと同和や貧困を無理やり結びつけて語っています。西日本のどこに行ってもあるように、四国にも同和地区はありますし、そもそも遍路に廻るくらいだから、人に言えない過去を持つ人が多いのは事実だと思います。消化不良の一冊でした。2024/06/28

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