内容説明
【電子版特典】内田也哉子さんによる「新装版まえがき」の朗読をお聞きいただけます。
樹木希林、内田裕也というハゲシイ家族、そして運命のひと・本木雅弘との出会い。
人を愛するってどんなこと? くもりない瞳でつづられた傑作エッセイ、待望の復刊!
満島ひかりさん推薦!
希林さんが亡くなったと聞いた日から数日、雨が止まなかった。厳しく温かい音のする浄化の雨は、彼女が世に映してくれた愛の現象のようで涙が止まらなかった。
内田也哉子さんの映した10代から今に、これまた涙が止まりません。ビッグスクリーンの愛の映画みたいです。カタチにならない感情や人物たちの勝手さ聡明さが、透明で虹色に生きていて――
私にはほーんっとにキマシタ。
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高橋源一郎さん推薦!
ここには「ピュア」なものがある。
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「この人の言葉をもっと読みたい」「手元に置いておきたい」という声にこたえ、新しいあとがきを加えて新装復刊!
19歳の内田也哉子が描く、友愛、恋愛、家族愛。
人生は、たいせつなシーンがつながりふくらむペーパームービー。
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親であれ、かけがえのない人であれ、命はいつか尽きる。だからこそ、その命が輝いているほんの束の間に出会い、過ごし、共に分かち合えるのは、この世の奇跡なのかもしれない。
(「三度目のあとがき」より)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ykmmr (^_^)
142
私の中では、ご両親に良く似た娘さん。ご主人に早く見染められたのもあるが、10代で『破天荒』に駆け込み結婚し、エキゾチック・ロックで個性的な3人のコのママ。しかし、ご両親に揉まれて身についた『感性』を持ち、それを『自己発信』として生かし、母親譲りの『洞察力』と『人生達観』。お母さんは、お父さんより断然‼︎上手だが、(あくまでも…私の中で…。)也哉子さんは、良い意味で…2段上位の斜め上を行っている気がする。お父さんは、何気に…「憎めないクソ○ジイ」だが、2022/12/25
佐島楓
72
也哉子さん19歳のときのエッセイ。高橋源一郎さんがラジオで紹介してくださって以来ずっと読みたいと思っていたので、今回の復刊はうれしい。あっちに転がり、こっちに弾む文章を読んでいるだけで、也哉子さんが天真爛漫で愛情深いかただということがわかって、こりゃ本木さんが惚れるのも当たり前だと思ってしまう。そっけなくても離れていても、確かに愛されていたひと。人と人との出会いと別れの不思議。これからのご活躍を祈っています。2021/12/17
しーふぉ
22
樹木希林、内田裕也の娘であり本木雅弘の嫁である内田也哉子のエッセイ。天真爛漫で人間的魅力に溢れていて大好きです。2023/10/29
青木 蓮友
16
なんだか独特なリズムが癖になりますよね。也哉子さんと樹木希林さんのテンポがまったく違うのが不思議、本当に面白いと思います。小さい頃はバイオレンスだったという也哉子さん、もどかしさは内田裕也さん譲り?父と娘の手がそっくりとのことで、わたしもそうなので嬉しい共通点でした。わたしが手にしたのは新装版ではないのですが、真っ赤ですよ、これはまさしく血の色、栞紐まで。二十歳そこそこでこれは渋い、並の感性ではない。それと希林さんが猫好きだったのいうのも嬉しい発見でした。ご本人無自覚の強烈な個性が眩しい、大ファンです。2024/03/24
図書館小僧
11
はぁ、こんな素敵なエッセイがあるでしょうか。昔から、也哉子さんともっくん夫婦は「観音様と、観音様に惚れ込んで一生を捧げた仏師」みたいな、私の知らない愛の世界、という勝手な印象があってずっと憧れの気持ちで見てた。このエッセイを読んで、なんだかさらにその印象が深まってしまった。2022/08/19