中公文庫<br> 竹ノ御所鞠子

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中公文庫
竹ノ御所鞠子

  • 著者名:杉本苑子【著】
  • 価格 ¥946(本体¥860)
  • 中央公論新社(2021/11発売)
  • 中央公論新社 GW特大フェア ポイント40倍!(~5/12)
  • ポイント 320pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784122071391

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内容説明

修善寺で討たれた鎌倉幕府二代将軍・源頼家の子として生まれた姫・鞠子。人里離れた竹ノ御所で母とともに慎ましくも安らかに暮らし、人がみとれるほどに匂やかで、涼やかな声の持ち主へと成長していく。
異母兄弟は政争に巻き込まれ、儚い命を散らすなか、鞠子は女であるがゆえに難を逃れたと思われた。しかし、尼御台政子から書状が届き、北条氏らが繰り広げる非情な権力抗争の波に弄ばされる。
悲運の姫の数奇な運命を描く歴史長篇。
〈解説〉末國善己

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

だまし売りNo

37
源頼家の遺児で摂家将軍と政略結婚する鞠子を描く歴史小説。NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の復習になる。 源実朝は宋に行こうとして唐船を建造させる。この動機は大きな謎とされていた。本書では実朝が本気で宋に行くつもりはなかったとの推測を紹介する。「母御台所や執権義時、大江広元ら、哺育の臣僚たちを困らせてやりたい」。 唐船は浮かばなかった。これも本気で宋に行く気がない実朝があえて浮かばないように船を造らせたとの説も出てくる。2023/01/28

りー

23
鎌倉幕府二代将軍=頼家の娘として生まれ、父や兄弟たちが次々死んでいく中、政子の庇護のもと生き延び、29歳で13歳の第4代将軍藤原頼経(近衛家から連れてこられた三寅ちゃん)に嫁ぐ。33歳で頼経の子を身籠るも、死産。その産褥で亡くなった、という方。政子の死後は、源氏の血を引く女性として表に立っていたようですが、この本では終始受け身。あとがきにあるように、終始鞠子の母親の視点で描かれているため、鞠子自身の意思をあまり感じない。あまり注目されない人だけれど、こんなに弱々しかったのかなぁ?と疑問に思った。2023/06/26

19
鎌倉殿には鞠子様出てこなさげなのでウン十年ぶりに再読。頼家の娘にして16も年下の四代将軍藤原頼経に嫁ぎ、産褥で亡くなった女性。この本では鞠子の母は木曽義仲の娘設定で、彼女の夫も木曽に所縁のある諏訪六郎という従者とされている。実朝暗殺後、彼女の血が重視され夫も子も殺されて頼経に嫁がさせられ、意に染まぬ交わりと妊娠の末に半ば自死のようにして産褥で亡くなった鞠子。方向性は違うんだけど、暴君ヘンリーの娘として生まれ、身内を殺し殺され、独身のまま子をなさず亡くなったテューダー朝最期の王エリザベス一世を思い出す。2022/12/04

はるま

15
読友ねずみさんのセレクト本 図書館本なのですが、ISBN Codeのない本なので、登録は底本の中央文庫としました 限定部数500という とある社会福祉法人さんが出版された大活字本 今年の某局の大河ドラマは「鎌倉殿の13人」で本作品の物語と被るので、とても興味深く読めました 主人公の鞠子は鎌倉幕府の初代将軍の源頼朝の血流を受け継ぐ2代将軍の頼家の側室の娘として、母とともに数奇な運命を歩むのだ 頼朝亡き跡の未亡人北条政子そして義時を政局を担う執権政治に翻弄されていくのだ そのため夫と娘をの存在まで隠して 続く2022/02/20

Kazuo Tojo

13
鎌倉時代二代将軍 頼家の妻 苅藻の視点で描かれていく。著者の小気味いい書き方がよく、鎌倉時代初期の時代背景がわかりやすい。それとともに哀れな運命をたどる源氏将軍家最後の正嫡 鞠子に光を当てたところに歴史小説の面白みがわく。いつの世の中も女性は、不条理だ。2022/01/16

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