脚本の科学

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脚本の科学

  • ISBN:9784845919253

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内容説明

脚本術 meets神経科学!
目や耳などの現実の情報を知覚する器官の機能から、感情や意思決定と複雑に結びつく脳神経にいたるまで、認知神経心理学をフル活用した、一歩先に進むための脚本術が登場!

成功した映画には、いくつかのパターンがあることをご存知でしょう。巷にはたくさんの脚本の指南書があふれ、必勝法がありますが、人間の知覚の限界と脳の認知プロセスの無限の可能性を理解すれば、あなたの脚本はもっと「完璧」になるのです。

本書では、ジョーゼフ・キャンベルの「英雄の旅(ヒーローズ・ジャーニ)」の神話構造理論、シド・フィールドの「三幕八場」、ロバート・マッキーの『ストーリー』、ブレイク・スナイダーの『「SAVE THE CAT!」の法則』をすべてまとめて取り上げ、著名な脚本術がいかに合理的であるかを説きながら、さらにクリエイティビティを発揮するための「パターンからの逸脱」について検討します。そこで武器になるのが、認知神経心理学の活用です。

実際に「スター・ウォーズ」や「トイ・ストーリー」、「ソーシャル・ネットワーク」、「世界に一つだけのプレイブック」、「ブレイキング・バッド」などの人気作品の具体的事例を通して実際に使われているテクニックを検証し、その背景にある科学的根拠を説明しながらテクニックの実効性が次々に解明される様子は、論理的な読者ほど腑に落ちるはずです。最終章では知覚/認知的アプローチをフル動員し、『スター・ウォーズ』がなぜ、映画の歴史に残る観客数を動員した名作となったのかを徹底解説しています。

くり返しますが、本書はシド・フィールド(『映画を書くためにあなたがしなくてはならないこと シド・フィールドの脚本術』著者)、ブレイク・スナイダー(『SAVE THE CATの法則 本当に売れる脚本術』著者)、ロバート・マッキー(『ストーリー  ロバート・マッキーが教える物語の基本と原則』)ら、ハリウッド式脚本メソッドの大家が体系化した理論や法則を否定するものではなく、むしろ科学的なアプローチでその合理性を裏づけしています。ぜひこれらを読んだ方こそ、本書を手にとってみてください!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

アナーキー靴下

83
私は涙もろいほうだから、本や映画ですぐ泣いてしまうが、20代の頃観た映画のラストで、そこまで心を動かされたわけでもないのに涙が止まらなくなったときの屈辱感は一生忘れられない。それ以来私は自分の脳を裏切り者だと思っていて、監視の目を光らせ、勝手なことをされた時には「お前がそうなることはわかっていた」と、より上位の視点に立とうと必死に分析する。それがメタ認知であると思う。この本はそんな私にとって絶好の一冊で、大変参考になった。映画(映像作品)の脚本に特化した話ではあるが、書き手側の方にはあまねくお薦めな良書。2021/06/27

aiken

14
2021年の本。脳科学と脚本の関係はおおいに興味があるので読んでみた.今受けている<感覚>をボトムアップさせ、これまでの記憶を基に<行動>というトップダウンをさせる。この記憶までをスキーマという。スキーマを醸成させ、トップダウン時に意外性を創造するのが脚本のコツらしい。なんかカントっぽい。すでにアークプロット構造という形で模式化されているらしく、SVE THE CATという法則もあるようだ。実例の映画の話についていけなかったが、年取ると映画を観なくなるのは、ここらあたりに気づきはじているからかもしれない。2021/11/01

Toshi

14
タイトルどおり、映画にみる脚本の仕掛けを科学的に分析する。「英雄の旅」とそれを図式化したアークプロットは、仕事のプレゼンでも使えそうだ(笑)。最後におさらいとして、「スターウォーズ」を読み解くのが興味深い。スターウォーズは好きだが、脚本が優れていると思ったことはなかった。本書を念頭に改めて観てみよう。2021/05/16

jackbdc

6
読み難い。何が言いたいか不明。部分的に伝わる内容はあっても凡庸に感じた。読み返す気にならず深入りしない事に。タイトルやイントロダクションから魅力的な映画等のエンターテインメントコンテンツを創作するための要素を脳科学や認知科学の面から明らかにしてくれる内容だと期待して読み始める。すると第1章から?が浮かぶ。この章の主旨は映画の見方は人それぞれという話。別にこの事に異論はないが、これを冒頭に述べようとする意義や以降の章との関係性などの意図が全く理解できない。要は本書に脚本性があるのか怪しく思えたという話。2021/11/20

saladin

3
簡単に言えば、”観客の脳ミソを信じましょうよ”ということだろう。上手い脚本家と言われる人々はその匙加減が巧み。一から十まで全部説明するのではなく、あえて観客たちを物語に参加させる。そうすればその作品は観客たちにとって”自分の作品”になるだろう。良い作品とはすべからくそう言うものではなかろうか。2023/05/02

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