内容説明
広範囲な分野で利用される数値計算法のアルゴリズムについて,固有値問題,常微分方程式などのテーマを各章一つずつに絞り,その基本的な手法についてわかりやすく体系的に解説している。また,関連する興味的な話題も紹介している。
目次
1 数値計算法の基礎
1.1 問題の記述と解法
1.2 数値解析における注意事項
1.3 浮動小数点の扱い
1.3.1 IEEE754規格
1.3.2 IEEE754の特殊な数値
2 行列演算の基本
2.1 行列の四則演算
2.1.1 行列の加算
2.1.2 行列の減算
2.1.3 行列の乗算
2.2 ピボット選択
2.3 三角分解(LU分解)
3 連立1次方程式
3.1 ガウスの消去法
3.1.1 基本アルゴリズム
3.1.2 部分ピボット選択付きガウスの消去法
3.1.3 逆行列の計算
3.2 LU分解を用いる方法
3.2.1 ガウスの消去法に基づくLU分解
3.2.2 クラウト法による解法
3.3 ガウス・ザイデル法
3.4 SOR法による計算
4 固有値問題
4.1 固有値の基礎
4.2 ヤコビ法
4.2.1 固有値の計算
4.2.2 固有ベクトルの計算
4.3 LR分解による固有値計算
4.4 QR分解による固有値計算
4.4.1 QR分解
4.4.2 グラム・シュミットの直交化法
4.5 累乗法と逆反復法
4.5.1 累乗法
4.5.2 逆反復法
5 実験データの多変量解析
5.1 データの統計的特徴量
5.2 最小二乗法
5.3 主成分分析
5.3.1 主成分とは
5.3.2 分析の手順
5.3.3 主成分の寄与率
5.3.4 因子負荷量
6 離散データ点の補間
6.1 線形補間
6.2 ラグランジュ多項式による補間
6.3 スプライン補間
6.3.1 Bスプライン
6.3.2 Bスプラインの計算方法
6.3.3 多価関数に対応したBスプライン
7 時系列データの周波数解析
7.1 フーリエ級数から離散的フーリエ変換へ
7.1.1 フーリエ級数
7.1.2 フーリエ級数展開における注意点
7.1.3 離散的フーリエ変換
7.1.4 離散的フーリエ変換の注意点
7.2 高速フーリエ変換
7.2.1 時間間引き型FFT
7.2.2 周波数間引き型FFT
8 常微分方程式
8.1 オイラー法と修正オイラー法
8.1.1 オイラー法
8.1.2 修正オイラー法
8.2 ルンゲ・クッタ法
8.2.1 4次のルンゲ・クッタ法
8.2.2 ルンゲ・クッタ・ジル法
8.2.3 連立微分方程式
8.2.4 高階の常微分方程式
9 非線形方程式
9.1 ニュートン法
9.1.1 1変数方程式
9.1.2 多変数方程式
9.2 ベアストウ・ヒッチコック法
9.3 DKA法による解法
9.3.1 デュラン・カーナーの公式
9.3.2 アバースの初期値
10 数理計画法
10.1 最急降下法
10.1.1 勾配を利用した最適解の求め方
10.1.2 逐次2分割法によるステップ幅の決定
10.1.3 最急降下法の欠点
10.2 共役勾配法
10.3 ニュートン法の応用
11 数値積分
11.1 台形公式
11.2 シンプソンの公式
11.3 ガウスの数値積分法
11.3.1 ルジャンドル多項式
11.3.2 ガウス・ルジャンドルの公式
11.3.3 多重積分の数値解法
12 偏微分方程式
12.1 偏微分から差分へ
12.1.1 前進差分
12.1.2 中心差分
12.2 差分式構成の注意点
12.3 いろいろな偏微分方程式
12.3.1 拡散型方程式
12.3.2 波動方程式
12.3.3 楕円型方程式
12.4 数値解析のための条件設定
12.4.1 位置に関する条件設定
12.4.2 時間変化に関する初期値
12.4.3 刻み幅の設定
12.4.4 反復計算について
13 モンテカルロ法
13.1 計算機による乱数の発生
13.1.1 一様乱数
13.1.2 正規乱数
13.1.3 M系列乱数
13.1.4 メルセンヌツイスタ
13.2 モンテカルロ法の基本的問題
13.2.1 ビュッフォンの針の問題
13.2.2 求積問題
13.2.3 酔歩問題