宝島社文庫<br> 一千兆円の身代金

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宝島社文庫
一千兆円の身代金

  • 著者名:八木圭一【著】
  • 価格 ¥748(本体¥680)
  • 宝島社(2021/12発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784800236524

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内容説明

前代未聞の身代金を要求する、史上最凶の誘拐劇。
若者へ負担を押しつける日本の政治や、財政赤字への不満・不安をブログで訴える平岡ナオト。
彼のもとに保育士や大学生らが集まり、ある計画がスタートする。
やがて、元首相の孫にあたる小学生が誘拐される事件が発生。
犯人「革命係」からの要求は、財政赤字の見直し、もしくは一千兆円の身代金だった!
政府、マスコミ、国を巻き込んだ事件の行方は……。

第12回『このミステリーがすごい!』大賞・大賞受賞作品、待望の文庫化。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ちょこまーぶる

84
色々と考えさせられ、そして読後は憂鬱になってしまった一冊でした。でも、面白かったんですよ。日々、国民の借金が増えていることは知っていましたが、読んでいて他人事のように感じていた自分が情けなくなりましたね。もっと、問題意識を持たねば・・・と思いながら読んでしまいました。主人公ナオトの死を意識した覚悟の発言の一つ一つに共感するところが多くて、心がピリッとしました(ちょっと言い過ぎかな)。それにしても、この本の中の政治家さんは自分勝手で国民の人権なんて何一つ考えて無いで、腹が立ってしまい将来が憂鬱になりました。2017/12/24

小説を最初に書いた人にありがとう

84
ミステリーって難しいですね。この本を読んで驚く場面は特に無かった。スケールの大きさとか映画化されたら面白いだろうなとは思う。たぶん映画化される気がする。キャストも豪華になって観客動員も多い気がする。なんだけど、読み物としては登場人物に感情移入出来ず、子供がこんな話をしない気もする。失政にこれだけ不満を持つことはあるだろうがそれが誘拐事件に繋がるリアリティーを感じられず。エンターテイメントとしては楽しめたが、私の中でミステリーの類いには入らなかった。2015/06/11

流竜会

57
身代金1千兆円。一体ゼロがいくつ付くのかしら?壮大なスケールで幕を開ける物語は、登場人物たち其々の視点で各章が描かれる。緊迫感で始まり、焦燥感や社会への怒りが文脈から徐々に顔を出す。社会派というのだろうか、確かに憂国の激しい憤りが動機と結びつく。物語としては素直、言い換えれば単純で、伏線・回収もスケールの割には、広げた風呂敷とのバランスは若干拍子抜け。しかしながら、単純故の憤怒は、確りと読み手に伝わる。この国の「説明不足」を綺麗に剥き出しにした犯人の慟哭は、一読の価値があるように思う。r2016/04/30

choco

43
面白かった。今までにも腐るほどやめさせたい!と思う政治家は居たが国武が登場する度イライラした。あの九州弁で怒鳴る感じも想像つく。しかし、9歳で日本の政治にここまで深く関心をもち深い闇を見定める眼には脱帽。今村と片岡のバディーも最高。これ、ドラマであったみたい。テレビほとんど見ないから知らなかった。2015/11/13

hrmt

36
第12回このミス大賞受賞作。“憂国”誘拐ミステリー。この先の日本を憂う気持ちを誰もが持ちながら、一体どうすれば未来に明るい希望を見出せるのかはわからない。政治家を選んだのは自分達だが、私の年代ですら年金で安心の老後を送れるとは思えない。先送りにしてきたツケを払わされる形になる未だ若い世代では到底夢物語としか思えないだろう。我がムスメなどは国外脱出を画策している。平岡ナオトが世に曝け出した憂慮を忘れ去る事なく皆が真剣に考えれば、未来にも雄真のような真摯な思いや希望が根付くだろうか…願いを込めて読み終わった。2017/12/16

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