内容説明
人類の未来であり希望――赤子たちが永遠に失われた終末の世界。
二一四三年。彗星落下の影響で、人類全ての遺伝子情報が変質し、生殖機能の消失という未曾有の事態――“最後の審判”が発生した。
そして、人類は絶望の運命へと抗うために、古の禁忌に手を出す。
『人が神に代わり人を錬奏する巧みなる技――“錬奏技巧”』
神の御業を操り、《ホムンクルス》に命を吹き込み、人ならざる新たな人類を生む科学者たち。
人々は彼らを“錬奏技巧師”と呼んだ。
“最後の審判”から七年後の春。
錬奏技巧師見習いの東雲鏡は、五年前に死亡した大切な幼馴染の櫻花に似た少女――白雪と出会う。
出会いは偶然か、運命か――今、空白のページに物語が彩られる。
電子書籍には特典として、「三止十夜先生書き下ろし小説」&「藤実なんな先生描き下ろしイラスト」を収録!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
28
彗星落下の影響で人類の遺伝子情報が変質、生殖機能の消失する最後の審判が発生した世界。七年後、錬奏技巧師見習いの東雲鏡は、五年前に死亡した大切な幼馴染の櫻花に似た少女・白雪と出会う物語。ホムンクルスに命を吹き込み新たな人類を生む錬奏技巧師見習い東雲鏡が、目標としていた行方不明の兄から託された白雪。奇怪なアクアリウムで知る錬奏技巧の真相、水銀機関と四元素会の存在、新たな願いを見つけた鏡がその名前をつけられた意味。過酷な現実に直面しながらもそれに向き合い、乗り越えた先にあった結末にはぐっと来るものがありました。2021/11/30
真白優樹
12
彗星落下の影響で人々から生殖能力が失われた近未来で、「人」を生み出す職業の見習の少年が、亡くした幼馴染に酷似した少女に出会い始まる物語。―――流星に託す、伝えたかった未来への思い。 次々と開示される衝撃的な真実、その中で垣間見えるそれぞれの者達が抱えた「愛」。その中で少年が必死にもがいていく物語であり、一種の感動を伴う大きな枠組みの物語がコンパクトに描かれる、中々にレベルの高い物語である。届いて願い、そう願った果ての未来に待っていた小さな景色。きっとそこが、二人の本当の始まり。 うん、とても面白かった。2021/12/04
色素薄い系
3
題材は面白かったけど1冊なのがもったいなかったかなぁという気がしました。鏡が自分がやるって言い出すのももうちょっと積み重ねてからなら分かるけど唐突感があって…結局兄は何だったんだ?という謎が残ったままだし途中の展開とかまさかこれスパイラル推理の絆的展開では?と思ったらまさにそうで頭から離れなかった…2021/12/22
こいこい
0
設定、キャラともに良し。表紙で抱いたイメージ通りに最後まで読める。ただ設定と展開に対して尺が足りない、前半と後半で流れがぶった切れてる感じがするから、せめて上下巻ならなあ。和服美人の毒舌系クールお姉さんとかいう属性の塊。2022/04/10
foster
0
とても綺麗な話だった。2022/02/08