プルースト 受容と創造

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プルースト 受容と創造

  • 著者名:和田章男
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  • 大阪大学出版会(2021/11発売)
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  • ISBN:9784872597172

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内容説明

文学・絵画・音楽を吸収し、文学に昇華させた軌跡――。
文芸評論『サント=ブーヴに反論する』から発展した『失われた時を求めて』には、ドレフュス事件や第一次世界大戦、レンブラントやフェルメール、ショパン、ワーグナー、べートーベンなど、多くの実在する固有名が登場し、文学・芸術の百科全書の観を呈している。フィクションの姿をした文学・芸術論として独創性を確立するに至るまで、プルーストは過去や同時代の文学・芸術をどのように受容し、創造へと転換したのか。草稿、書簡、新聞や雑誌記事を含めた膨大な一次資料からプルーストの批評言説を相対的に検証し、改めて歴史の中に位置づける。

目次

第1部 文学篇(ネルヴァル観の形成―批評と論争
フローベールの文体をめぐる論争
ボードレールとノルマンディーの海岸
『サント=ブーヴに反論する』におけるもう一人の詩人、ルコント・ド。リール
「ゴンクール未完日記」のパスティッシュ)
第2部 絵画篇(オランダ絵画―レンブラントからフェルメールへ
カミーユ・コローの風景画―コンブレーの「二つの方角」の源泉
モネの睡蓮画―ヴィヴォンヌ川の睡蓮の場面をめぐって)
第3部 音楽篇(変貌するショパン
ワーグナー派と反ワーグナー派―ワーグナー批評史の中のプロースト
新世紀のヒーロー、ベートーヴェン
叡智と宿命のドラマ―ドビュッシー『ペレアスとメリザンド』
写真と記憶―コンプレーの生成過程におけるイリエ)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

NAGISAN

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4月からチャレンジ中の『失われた時を求めて』の参考として読書。発表原稿を文学篇、絵画篇、音楽篇+写真章に再編集。「受容とは、記憶の中で創造へと変容する能動的営為」。『失われた時を求めて』はリベラル・アーツの宝庫で、ベル・エポック時代の風俗をも知ることができる「百科事典」のような作品であるが、本書で、漠然と理解していたものがすっきりしたものもあった。「知性と視覚の近似、視覚は過去のものを保存しない」に対し、「無意識(無意志)的記憶は、当時の日の光、好み、欲望などから構成される実体を我々に感じさせる」など。2022/09/13

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