内容説明
自閉症スペクトラムは、人と人の関係性のなかに存在する―
臨床心理学やカウンセリングの分野において様々な変遷を遂げてきた自閉症概念はいまだに不確定で、検討を要するものである。10年にわたり自閉症スペクトラム当事者とともに修学や日常生活の<困り>に向き合ってきた著者が、その歩みのなかから関係性や当事者の変化を振り返り、自閉症スペクトラムが人に属する障がいではなく、人と人の間の関係性の中に出現・消失することを提示する。臨床哲学的アプローチが打ち出す、自閉症スペクトラムの捉え方と<困り>への対処法。
目次
序章
第1章 臨床哲学と当事者研究のなかでの本書の位置づけ
第2章 自閉症概念の変遷
第3章 A氏との歩みと交換日記
第4章 修学におけるA氏の“困り”
第5章 日常生活におけるA氏の“困り”
第6章 A氏との関係性の変化
第7章 自閉症スペクトラム再考
終章
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