内容説明
水需要が増大し、地球温暖化の影響によって水環境の変化も生じるなかで、水資源の国際的な保全と管理は、喫緊の課題となっている。本書は、国際水資源の保全及び管理のあり方を考えるための基礎研究として、国際水路法分野における二大原則である重大損害防止規則と衡平利用規則の関係について、従来の理論を再検討し、新たな理論的枠組みを提示する。
目次
重大損害防止規則と衡平利用規則との関係の実相
第1部 国連水路条約の全体像及び同条約起草過程における考慮説と不考慮説の対立(国連水路条約の全体像
国連水路条約起草過程における考慮説と不考慮説の対立)
第2部 考慮説と不考慮説の対立解消のための前提的考察―衡平利用規則及び重大損害防止規則の体系化(衡平利用規則
重大損害防止規則)
第3部 考慮説と不考慮説の対立解消に向けた検討(取水損害における考慮説の妥当性)
重大損害防止規則と衡平利用規則との関係の新展開