日本を彩る香りの記憶

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日本を彩る香りの記憶

  • 著者名:内野花
  • 価格 ¥1,760(本体¥1,600)
  • 大阪大学出版会(2021/11発売)
  • ポイント 16pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784872596366

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内容説明

軽やかな筆致で描かれる、香りと歴史。歴史上の人物、文学のなかの人々が、生活のなかで欠かせなかった香りを、いかに駆使してさまざまなシーンを彩ってきたのか。仏教、香木、薫物、薬、香水、色の匂いなど、多様なエピソードで紹介。

目次

一、祈りの香り
イメージの記憶
沈水香の漂着
仏教における視感と香り
薬としての役割
光明皇后の施浴伝説

二、薫物の香り―身に纏まとう香りと六む く種さの薫物
「にほひ(匂)」という感性
黒髪の香り
六種の薫物
あでやかな〈梅花〉
涼やかな〈荷葉〉
ぬくもりの〈落葉〉
「あはれ」の〈侍従〉
凛とした〈菊花〉
強さと美しさの〈黒方〉
〈百歩〉先からの香り

三、五節句の香り
人日の香り
上巳の香り
端午の香り
七夕の香り
重陽の香り

四、色彩の香り
四季の彩り
自己表現としての色―襲
襲の色目の名前
色の匂い

五、恋の香り
平中の想い人・侍従の君
雨の降る夜
可愛さあまって「桶箱簒奪事件」
えもいはず香ばしき黒方の香

六、バサラ・カブキたちの香り
人間五十年
バサラの誕生―そしてカブキ
同時代の世界の激動
バサラ・カブキを生きる

七、義の香り
幼子のため
友への義
大坂夏の陣に散った伽羅
武士の義

八、理想の香り―伽羅、そしてヘリオトロープ
香道―教養としての香り
宣教師が見た香文化
薬種屋の砂糖漬
伽羅の油
花の露
ヘリオトロープとの出会い―新しい時代を象徴する香り

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

読書記録(2018/10~)

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香りの豊かな表現に、詩的な雰囲気もある一冊。時折、特に戦国時代のあたりの話とか、広がりすぎて、「ところで香りの話は?」と思わないでもなかったが。「匂」が国字というのは面白い。香りだけでなく雰囲気・気品、さらには色彩の濃淡(グラデーション)という意味合いまで持つ。2024/04/03

渓流

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日本の歴史を彩ったひとびとが残した様々な香りの記憶を語り継がれる物語や史実の中に辿った香りの歴史。優しい文章が香りを語るにふさわしい文体を成している。2019/03/05

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