日本語の統語的原理 - 「収束」と「展開」

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日本語の統語的原理 - 「収束」と「展開」

  • 著者名:荘司育子
  • 価格 ¥5,390(本体¥4,900)
  • 大阪大学出版会(2021/11発売)
  • ポイント 49pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784872595161

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内容説明

私たちが何気なく使っている日本語とは、どういう性格の言葉なのだろうか。

言語は、「実質語」(=名詞、形容詞、動詞の類)と「機能語」(=助詞、助動詞、接続詞の類)からなる。たんなる語の羅列ではなく、文章としてまとめるのが統語の機能(文法)であるが、著者は統語に果たす機能語の役割をより重視する。言葉の統語的機能とは、機能語によって、「収束」と「展開」という二つに集約できるということだ。――この辺が著者の中心の主張である。言語の生成の仕組みを探究、模索して20年、個別具体的な言語事象を積み上げ、独創的な言語観がここで提示される。

目次

目次
序章
 はじめに
 本研究の目的
第1章 統語的関係を表す概念
 1.機能語
  1-1.「自立語」に対する「付属語」
  1-2.「語彙範疇」に対する「機能範疇」
  1-3.機能語の特質
 2.文の構成観
  2-1.「詞」と「辞」「てにをは」
  2-2.「陳述」
  2-3.「入子型構造形式」
  2-4.「構文的職能」
  2-5.係り受け
 3.「収束」「展開」という概念
  3-1.統語的関係を表す基盤概念
  3-2.統語的関係を表すための説明原理
  3-3.統語的原理と言語観
第2章 日本語における補文化辞
 1.補文化辞の再定義
 2.形式名詞
  2-1.名詞と形式名詞
  2-2.形式名詞の統語的特徴
 3.準体法に関する表現
 4.疑問の助詞「か」
 5.引用の助詞「と」
 6.接続助詞
 7.副助詞
第3章 「収束」と「展開」
 1.「収束力」と「展開力」
  1-1.「収束力」《高》・「展開力」《高》
  1-2.「収束力」《高》・「展開力」《低》
  1-3.「収束力」《低》・「展開力」《高》
  1-4.「収束力」《低》・「展開力」《低》
  1-5.総まとめ
 2.文法化
  2-1.形式名詞の助動詞化
  2-2.「か」「と」の終助詞化
  2-3.格助詞、接続助詞の終助詞化
 3.機能語間での「収束」と「展開」
  3-1.副助詞
  3-2.間投助詞
  3-3.「の」「のか」「かと」「とか」
終章
 論点のまとめ
 希望的観測
 結びにかえて
引用文献一覧
あとがき

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