内容説明
近代日本法制のモデルである仏法を素材に、比較史的観点から日本の裁判官制度について考察し、従来我が国独自とされた裁判官の前近代性や官僚制化が、西欧型近代法の普遍的流れの中にあることを明らかにする。また、司法制度改革のなかで示された歴史的司法制度像を「統一性と等質性」のもとであたかも不変・固定的に捉えようとする通説を批判し、制度史研究及び司法制度改革の議論に対し新しい視座を提供する。
目次
比較の中の近代日本の司法省と裁判官
第1編 一九世紀末フランスにおける司法組織改革と裁判官(歴史的前提としての一九世紀フランスの裁判官制度
一八七〇年代の裁判官と司法改革論議
一八八〇年代初頭の政府と裁判官―無認可修道会に関する一八八〇年三月二九日のデクレをめぐる対抗と公選制
一八八三年八月三〇日司法組織改革法の制定―不可動性の停止と司法官の追放)
第2編 近代日本の司法省と裁判官(裁判官の身分保障と司法省―明治三〇年代の「老朽裁判官」淘汰
裁判官の任用と司法省―明治末から大正期の法曹養成論議とその帰結としての集権化
裁判官と司法行政―昭和初期の裁判所構成法改正をめぐる議論とその帰結)
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