内容説明
本書は,子どもの心理的援助を構造的に理論から実践まで論じた重要論文「子どもの精神療法における治療的な展開」を含む,著者の臨床の原点ともいうべき著作であり,ごく初歩的な面接の基本が平易に書かれているように見える。しかし,実践を積んだ臨床家であるならば,ここに書かれている基本の「徹底」こそが,あらゆる臨床課題の最大の骨子であることに気づくだろう。
今回改訂にあたって,大正大学における「最終講義」を新たに収録した。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
riviere(りびえーる)
7
心理療法家として面接室の中にとどまらず、家庭訪問まで行うこともある筆者。これを誰もが安易に真似するべきではないが、目の前の患者さんと対峙し当意即妙に対応する姿は生き生きとしている。自分と被援助者、そしてこれらを含む全体状況を相対的視点で捉えるとこの方法になるのだろう。自殺未遂の女子中学生が著者を「暖かい人なのにひんやり冷たい風がふいてきて、ふわっとしてるみたいで硬質でエジプトの王妃像に似ている」と評したそうだが、以前講演会で会った私も同じような感想をもった。付箋がたくさんついた本。また読むでしょう。2015/05/24
Miyuki Inoue
2
授業の教科書で買った本。当時は先生のオススメ本ということで真から理解ができなかった。スルーしていた本。実際に現場の経験や少しなりとも知識がついてきた所でこの本の重要さが分かってきた。村瀬氏の柔らかい文章だが、芯をついた一言の重さに納得する所がしきりとあった。自分には到底出来ないところだが。2014/09/29
言いたい放題
1
表紙違うやつ流し読み2022/02/24
yuka
0
★★★★★2022/04/17