最後の角川春樹

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最後の角川春樹

  • 著者名:伊藤彰彦
  • 価格 ¥2,090(本体¥1,900)
  • 毎日新聞出版(2021/11発売)
  • ポイント 19pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784620327105

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内容説明

『人間の証明』、『セーラー服と機関銃』…活字と映像を交錯させて、表現の力で社会を揺り動かした戦後最大の出版人、その魂の軌跡。幾多の受難から立ち上がった角川春樹、新たな闘争が始まる。

目次

序章 敗れざる者
第一章 少年時代
第二章 編集者時代
第三章 映画プロデューサー時代
第四章 俳人と映画監督の間
第五章 収監そして復帰へ
第六章 最後の映画監督
終章 それでも敗れざる者

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

keroppi

81
初の緊急事態宣言が発令された一昨年4月8日にこのインタビューが始まったという。少年時代から現在まで破天荒な人生を語り尽くす。「ある愛の詩」が角川春樹本人の訳だったとか、松田優作が土下座したとか、収監時の話だとか、驚くような話が次から次へと語られていく。映画「犬神家の一族」から最終作「みをつくし料理帖」までの話も実に面白い。日本映画を変えてしまったのは事実だ。時代の風雲児でもあったが、才能ある人を大切にする人でもある。今も紙の本と書店を大切に考えている。「最後の」というタイトルだが、まだ何か見せてくれるか。2022/03/15

ぐうぐう

38
立川談志の楽屋話は面白い。亡くなった芸人達との交流を抜群の記憶力をもって詳細に振り返るエピソードの数々は、談志の語りのうまさも手伝い、何より貫かれた一本の芯のそのブレなさが心地よく、貴重な証言というよりも、芸談としての面白さがあった。何年か前、BSで福田和也が角川春樹をゲストに招いて対談する番組を観て、角川春樹の語りのうまさ、面白さに舌を巻いたことがある。それは談志と同様に、貫かれた芯がもたらせるものだったという事実を、本書を読んで改めて痛感した。(つづく)2021/11/30

kei-zu

32
読みごたえがあるロングインタビュー。 角川映画に関する先行書は少なくないが、本書は春樹氏個人にスポットをあて、その誕生から書き起こされる。 本書にも指摘があるように、春樹氏製作の角川映画は「プライベートフィルム」としての性格が強いので、氏の経歴や視点は映画の紐解きにも役立つ。出版や映画に関する豊富な裏話もおもしろい。 その挙動にいろいろ言われることが多い一方で、公私ともに大変な状況の中、離れずにいた人が少なくないというのは、魅力がある方なのだろうと思います。2021/12/20

遊々亭おさる

23
小学生の頃、『セーラー服と機関銃』の小説と映画を読んで観て、すっかり薬師丸ひろ子のファンになった私は、角川春樹が仕掛けた「読んでから観るか、観てから読むか」のメディア・ミックス商法に見事に引っ掛かり、カモになった人間です。評論家から酷評されるも、大衆からは支持された映画の数々を世に送り出した男の疾風怒濤の人生を駆け足で振り返るインタビュー本。敏腕経営者としての顔とスピリチュアルなものに傾倒する顔。常識を覆す革新性と町の本屋の灯を守ろうとする保守性、毀誉褒貶が激しき男は、生き方そのものがエンターテイメント。2022/05/12

緋莢

20
角川春樹への二年間、合計40時間のインタビューを元に、生まれてから現在までを書いた本。<角川キネマ文庫、横溝正史、吉本隆明、『蒲田行進曲』、メディア・ミックス、大林宣彦、『野獣死すべし』>など、表紙には錚々たる人物名、作品名が書かれていて、目次に書かれている詳細な出来事の数々にも、おおっ!となり、期待しながら読み始めたのですが…後の、小説原作の映画を作り、小説も売る手法の原点は洋画で、公開される作品の原作を調べて、その翻訳権を得るというものや(続く2021/12/14

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