中公新書ラクレ<br> 奇跡の四国遍路

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中公新書ラクレ
奇跡の四国遍路

  • 著者名:黛まどか【著】
  • 価格 ¥902(本体¥820)
  • 中央公論新社(2021/11発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784121506146

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内容説明

二〇一七年四月初旬、俳人の黛まどかさんは、総行程一四〇〇キロに及ぶ四国八十八か所巡礼に旅立った。全札所を徒歩で回る「歩き遍路」である。美しくも厳しい四国の山野を、施しを受け、ぼろ切れのようになりながら歩き継ぐ。倒れ込むようにして到着した宿では、懸命に日記を付け、俳句を作った。次々と訪れる不思議な出来事や奇跡的な出会い。お遍路の果てに黛さんがつかんだものとは。情報学者・西垣通氏との白熱の巡礼問答を収載。

本文より――
○つぎつぎと青きを踏んで遍路発つ
○鐘ひとつ撞いて朧を広げたり
○舞ふやうに吹かるるやうに夕蛍
○道しるべ滴る山を指しにけり

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kinkin

82
前半は四国遍路紀行とその土地で詠んだ俳句。後半は「黛まどかさんへのハ十八簡」西垣進氏との対談。四国遍路はいつか行ってみたいなあ。と思ってずいぶん経つ。そして歩かれた方の本を何冊も読んだ。読んだことで自分の遍路は完結したようだ。歩きにくい坂道、蝮の出る山道、トラックがスピードを出して通る暗いトンネル。嫌で辛いことは読んで済ませている。だから四国遍路については何も知らないのと一緒だ。英語をしゃべることをせずに英語の勉強するのと同じことか・・・実際に四国へ行って見ることから遍路は始まるのかもしれないなあ。2018/08/15

まる

36
俳人黛まどかさんによる四国遍路道通し打ちの記録。実家が徳島の遍路道の途中にあることもあり、時間ができたら挑戦してみたいと思っていたところ、いざその時がが近づいてきたら気持ちが途切れてきたので、自らを奮い立たせるために読んでみた。  通し打ちをやりきったのはとても立派。だけど著者がすべてではなく、区切り打ちでもバス遍路でも、その人の事情に合わせて自分のやりかたで実現すればそれで良いのだと思う。他の人と比べる必要はないのではないかな。2022/07/19

aloha0307

31
徒歩1400キロの道程 普段は閉じていた感覚が思考の回路が ぱぁ~と開かれ、これまで見えなかった世界へ昇華していく体験をした黛さん。不思議な出会いや神秘的なことも何度か経験されます。途中 体重が30キロ台になるほどの過酷さ(BS番組 小島よしお&狩野英孝の自転車チャリお遍路 とは えっらい違いです)”霊性”というべき何かを得る...自身 いつかは四国遍路 はずっと意識下にあります。数十年来の苦しみから少しでもよくなるために...2018/09/08

まんだよつお

13
生きているうちに成し遂げたい四国八十八ヶ所巡礼の参考になればと読む。ぼくが希望するのも、黛さんと同じ「通し遍路」――全行程を飛ばすことなく自分の足で歩き切る、時間とお金と体力がなければできない遍路。読み終えた今、旅の途中での出会いや達成したときの喜びなどに憧れる反面、はたして歩き切れるのだろうかという不安がないまぜになっている。とにかく、体力をつけることから始めなければ。2019/04/29

moonanddai

12
カバーの作者紹介には「俳句における『身体性』を追求している」とあります。まさに密教的です。ただ、本文にもあるように「歩くことによって、現代生活で鈍くなってしまっている五感のアンテナが立ち…」というのは分かるような気がします。それにしても作者が四国を回られた当時(2017年)には、たくさんの外国の方がお遍路をされていたのですね。驚きました。私…?おそらく無理でしょう…W。2021/06/01

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