内容説明
「やぶ医者」「ろれつが回らない」「感謝感激」……ふだん何気なく使っている言葉が誕生したと言われる土地を訪ねてみると、そこには数々のドラマが待っている。心温まる希望や驚きに満ちあふれたストーリーもあれば、思いもかけぬ悲劇に涙することもある。百カ所を超える全国各地の「語源遺産」を旅して歩いた語源ハンターが、自身の体験や地元の人々とのよもやま話にグルメの話題も交えて、言葉の歴史や物語をつづった十七話。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
メタボン
16
☆☆☆★ 語源をめぐる旅に、著者の執念を感じた。特に十八番(おはこ)、感謝感激、タニマチの語源追跡には頭がさがった。意外だったのは春一番が海難の悲劇に基づくものだったこと。甲州編の、太鼓判、金に糸目をつけない、も良かった。呂律が回らないが京都大原に語源があることも知らなかった。2015/07/24
マサ
7
「地団駄は…」の続編。日本語って面白いなと思う。今回も現地で出会った人との温かいやり取りがあって、スナップの皆さんの笑顔が優しい。ぷらりと旅に出てみたいと思う。2019/07/21
isao_key
6
前著『地団駄は島根で踏め』から4年、たまたま著者の新書を見つけて購入。前作に引き続いて全国語源をめぐる旅が17編収められている。日常なにげなく使っていることばの知られざる意味や語源を調査し、まとめたもの。いやー、おもしろいなー。わたしも日本語の勉強をしようと思ったのは、なぜこんな表現をするのかが気になったからなので、著者の気持ちはよく分かる。また文章がいい。特に書き出し。「やぶ医者」では「正真正銘、本物の「やぶ医者」に会いたい。」とあってふき出してしまった。ためになる薀蓄が満載され日本語の魅力に出会える。2013/09/18
とりもり
5
「地団駄は島根で踏め」がとても面白かったので、続編出ないかな〜と思っていたら、何故か出版社が変わって別の新書で出ていた。相変わらずの脱力感振りが心地よく、それでいて目からウロコ的な語源蘊蓄満載で、とても楽しめた。個人的には、タニマチが一番良かったかな。一部、語源が推測の域を出ないものがあったのはちょっと残念だが、俗説を著者が現地を調査することで覆す展開なんかは実に心地よい。いかに書物だけに頼って自分の目で確かめないことが危険かってことを教えてくれる。次回作にも期待したい。★★★★★2018/02/25
うたまる
4
自称”語源ハンター”の著者が、言葉が生まれた現場へ訪れる紀行文集。こういう蘊蓄物や雑学物ってとにかく数を集めたのが多いけど、こういう風にじっくり紹介してくれる方がいい。当事者の子孫の声、こぼれ話、名物名産など、奥行きが広がり幾通りも愉しめた。特には、知ってたつもりが実はこうだった的なものが印象的。「べっぴんは女性ではなく鰻(豊橋市)」「やぶ医者は本当は名医(養父市)」「十八番の箱には台本は入っていなかった(国会図書館)」「油断大敵の油は法灯の油(比叡山)」「感謝感激は元々は乱射乱撃(対馬沖)」などが良し。2017/12/16
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