原子力と政治:ポスト三一一の政策過程

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原子力と政治:ポスト三一一の政策過程

  • 著者名:塙和也【著】
  • 価格 ¥1,782(本体¥1,620)
  • 白水社(2021/11発売)
  • ポイント 16pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784560098271

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内容説明

原子力政策の〈問題史〉

三一一以後、日本は大きく変わったと言われる。転換点であったことは間違いない。ただ。どう変わったのか、と言われると判然としない。とりわけ中心的な争点である「原子力政策」についてはなおさらだ。
この間、「2030年代原発ゼロ」を掲げた民主党から自民党に政権は変わった。こうした事態を「退行」と片付けるのはやさしいが、三一一が起きた当初の視座では現在の政策を理解するのは難しくなっている。
日本の原子力政策は三一一をへて根本的な変化を蒙った。これは自民党政権になっても変わらない。
本書は、政権交代後の布置の変化を反映させて構想される原子力政策の新たな通史ということになる。
新たな政策のアクターとして浮上しているのは何か? 従来の政府=電力会社という素朴な図式から、現在は経産省×外務省×文科省×米エネルギー省×青森県という構図が新たに浮上している。
原子力は夢から陰謀まで大きな物語を引き寄せる。ただこうした語りは一方的な断罪と隣り合わせだ。今求められているのは夢/悪夢からの覚醒かもしれない。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

gokuri

5
2019年から20年に日経に連載された記事をまとめたもの。 日本の原子力開発の歴史的経過から、原発事故発生までの政治と民間のバランス、事故発生後の対応における主導権の混乱、産官学の主体性のなさがないままに、エネルギー政策の針は左右に振れ、結局は原発に頼らざるをえないという、民間、政府の考えにいくつく。 読み進めるにつれ、施設廃止、廃棄事業の時間軸、膨大な費用を棚上げしたまま突き進む日本の将来に、マスコミはきちんと警告を発するべきだ。2023/11/28

2
日米原子力協定、原子力委員会の権能縮小、経産省と文科省の対立、原発ゼロ政策の挫折、もんじゅなどの高速炉や六カ所村再処理施設の行き詰まり、それらの絡み合い…。おもしろかった。不満があるとすれば、出典が明記されていないので、新聞記事などを遡れないこと。2021/07/20

MADAKI

0
視点がニュートラルで、客観的な記述・検証に努めようとしているが、その分書き方が味気なく、テーマ設定もあまり面白みがない2024/04/28

yo yoshimata

0
『原子力と政治』。面白かったです。プルトニウム利用計画やもんじゅ廃炉、高速炉開発の基本方針などがどんなプロセスで決まっていったのかよく分かります。明日の質問の前に読み終えてよかった。2021/09/27

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