新潮文庫<br> 辞表―高杉良傑作短編集―(新潮文庫)

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新潮文庫
辞表―高杉良傑作短編集―(新潮文庫)

  • 著者名:高杉良【著】
  • 価格 ¥693(本体¥630)
  • 新潮社(2021/11発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784101303383

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内容説明

この会社には将来があるのか――組織を見限り別の道に挑戦する男を描く「エリートの脱藩」。病魔に倒れた社長の後継人事に奔走する男の秘策「社長の遺志」。人員解雇に忙殺される人事部長を描く「人事部長の進退」。社内抗争に巻き込まれた男と同期の友情を描く「エリートの反乱」。社長の劇的な退任劇「社長、解任さる」。己れの矜持を賭けた決断の瞬間を経済小説の巨匠が鮮烈に描く名作。(解説・杉田健二)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

酔拳2

31
昭和のサラリーマン全開です。ちょっと衝撃的なタイトルに、最近転職を考えないでもない自分は興味をそそられました。作者高杉良先生は経済小説の巨匠だそう。今では池井戸潤先生かな。池井戸先生の物語にはオチというかどんでん返しがあるけど、こちらはほぼない。さんまさんなら、「ほいで?」と言われそうなラスト。オチというより、そこに至る過程は熱くなるものがあります。個人的には人事部長の進退が好きでした。2023/04/05

Syo

28
高杉良 さすが2022/02/17

ikatin

8
人事はいつの時代もデリケートで生々しい。昭和の感覚少なからずであったが、大変興味深く読ませてもらった。実の息子さんが解説を書いているのにも驚いたが、常務執行役員というのも面白い。2024/03/21

海燕

7
5編からなる短編集。高杉さんの作品は数年ぶりだが、どれも素晴らしかった。著されたのは40年ほど前で国鉄がまだ民営化されていない頃。時代を感じる場面も多々ある。夜遅く、上司から家の固定電話にかかってきて奥さんがそれを取り次ぐとか。でも内容は古さを感じさせない。池井戸作品が「胸のすく」ものだとすると、こちらは「胸が熱くなる」作品といえる。落ち着いた文章で、展開も会話も安心して読める。またしばらく、高杉作品に手を伸ばそうという気になった。5編の中では「社長の遺志」が好みだった。2022/01/20

eiro

6
サラリーマンの誰もが一度は思ったことがあるだろう。上司に、人事にピシャリとたたきつける。あるいはそっと送り付ける。しかしまず無理なのだ。解説にもあったが、家族が脳裏に浮かぶ、新しい組織で果たしてやっていけるだろうか、想像を絶する葛藤が、辞める自由のその先にある。で、感想。本書は期待していた中堅のサラリーマンの悲哀のような内容ではなく、かなり上のクラスの人たちの会社内の政争の話だった。人事の季節にふと手に取ったが、なじめず読む速度は遅々たるものであった。しかしやはり一度たたきつけてみたいな、ピシャリと。2022/04/18

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