内容説明
まさか、官能小説で泣くなんて!!!
現世の業に囚われた女たちを待ち受ける、淫靡で切なすぎる運命――。
山科理絵氏の豪華挿絵入りでおくる、禁断の「時代×官能」絵巻!!
旗本の屋敷に差し入れを届けたお咲。不相応な歓待に戸惑う中、ある女に科せられた「市中引廻し」の身代わりになれと命じられる。驚く間もなく緊縛された彼女を待ち受けていたのは、想像もしなかった淫靡な運命だった――。
「咲乱れ引廻しの花道」
「さぁ、もっと……わたくしをお聞き下さって」
夫の殺害未遂で囚われた芳乃(よしの)。その身体からは得も言われぬ薫香が漂い――。
「香華灯明、地獄の道連れ」
「どうせなら、こちらに来ませんか」
道場の娘・景(けい)が目にしたのは、睦(むつ)み合う二人の兄弟子の姿だった。
「別式女、追腹始末」
業に囚われた女たちの切なく儚い性を描いた傑作官能連作集!
目次
咲乱れ引廻しの花道
香華灯、地獄の道連れ
明別式女、追腹始末
あとがき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
じいじ
76
初耳の作者の「官能時代小説」と言うので読んでみました。3つの中編、どれも筋立てはしっかり描かれています。肝心の内容ですが、「身の毛がよだつ」ようなホラーの中身が、意気地なしの私には、かなりきつ過ぎでした。残念ながら何か所もとばして読みました。ペンネームを変更した経緯が縷々述べられていましたが、この〈あとがき〉は無用かと思います。2024/02/13
コットン
71
冲方丁の別名義の官能時代小説というので読んでみた。3編の内の最初『咲き乱れ引廻しの花道』のあでやかな淫靡さが良い。2022/06/10
mr.lupin
31
冲方丁さんが雲居るいさんと言うペンネームで書かれた官能小説。帯には「まさか官能小説で泣くなんて!!!」とあったが、う~ん正直特別に感動するとか、心に響くものは無かったかな。また官能小説としても微妙なところかな。今一つ自分には合わなかった作品だった。話が変わるけど、冲方さんも岐阜県出身なんだ。敬愛する奥田英郎さんや、池井戸潤さんや、中山七里さんも岐阜県出身だし岐阜県の作家さんは多いなー ⭐⭐★★★2024/04/24
綾乃
11
「市中引廻し」の身代わりを突如命じられ、緊縛や陰具で淫らな支度をされ引廻された旗本の妻女・お咲の道中と、お咲が身代わりになることとなった芳乃、双六の「あがり」に囚われた彼女が過去を邂逅し、死を目前に顔を合わせた二人。 芳乃が奥勤めをしていた屋敷の奥向き剣術指南役・景と、実家の道場に通う剣士二人の愛と心中の3話。 官能小説で泣けたに興味を持って読んだが、お咲はほぼ市中を引廻されるだけ、芳乃の話では「薫香」「あがり」ばかりで辟易。 全話通してそれほど官能的でもなければ泣けもしなかった、期待外れ感が強い。2022/04/15
恋空
10
なんと、、😳💦江戸の世に生まれてなくて良かったと思ってしまいました💦2024/02/26