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内容説明
万人に幸せをもたらす真に豊かで平等な理想社会……中国共産党が歩んだ社会主義革命への道は、目標とは似ても似つかぬ大悲劇を招いてしまった。文化大革命は民衆に夥しい犠牲者を生んだ。改革開放が進んだのちも官僚の汚職が蔓延し、農民への搾取が横行する悲惨な現況。伝統的抑圧からの解放をめざしたはずの共産党は、むしろ伝統の申し子だったのではないか。中華人民共和国は「社会主義の衣を着た封建王朝」――本書が引導を渡す。変わりたくても変われない、逃れようのない〈悲劇〉への哀悼歌。 [本書のポイント]中国共産党は打倒封建の目標を達成できたのか?/抗日の主役はほんとうに毛沢東なのか?/文化大革命の真意とは?/社会主義は中国で有効に機能しているのか?/清末から孫文の興した国民党にいたるまで、最初から改革開放をめざしていたのではないか?/だとすれば共産党体制ではなくてもよかったのではないか?/中国人は幸福になれるのか?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さきん
31
共産主義を掲げつつも沢山の農民、知識人、労働者の犠牲を経て、結局は資本主義を取り入れ、政治体制は封建時代を彷彿させるものとなっている。そもそも共産主義が機能する前提としては、工業化が進んだ上での資本階級と労働階級の対立があったが、そもそも中国は工業化が進展しておらず、今に至るまで多くは農民である。国民性や人口を考えても日本よりも社会主義体制が向いているとは言えない。政策が失敗しても中々修正できないのは、知識人が互いに責任を押し付け合い、農民や労働者は、阿Qのような人は、利用され、後はお上に従うという有り様2016/11/17
Humbaba
10
中国は共産主義を謳っているが,実際にはむしろ封建主義なのではないだろうか.そのような評判は様々な場所で聞かれている.それに対して,実際に資料を用いて評価を行なっている作品.理想的に言えば,共産主義の社会というのは素晴らしいが,残念ながらそれは理想でしかないのかもしれない.2012/01/06
Humbaba
9
社会主義は,本当にうまく行けば誰もが幸せになれる制度である.しかし,人は精神的にそこまで成長していなかった.結果としては,万民が平等に貧するという結果に終わってしまった.2011/05/30
k_jizo
1
★ 中国近現代史のまとめとしては良書だが、いかんせん10年前の本。期待した今の状況を知るには多少ほど遠い。2014/01/25
兵衛介
1
軽そうな題名で損をしているかもしれない。中国共産党を批判的に論じながらも研究者らしい精緻な中国近現代史通史になっている。読んで良かった。2009/12/26
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