中公選書<br> 戦後日本の中国観 アジアと近代をめぐる葛藤

個数:1
紙書籍版価格
¥1,870
  • 電子書籍
  • Reader

中公選書
戦後日本の中国観 アジアと近代をめぐる葛藤

  • 著者名:小野寺史郎【著】
  • 価格 ¥1,870(本体¥1,700)
  • 中央公論新社(2021/11発売)
  • ポイント 17pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784121101228

ファイル: /

内容説明

巨大な隣国、中国。その政策、対外行動、国内で起こる事件は時に理解しがたいものと映る。私たちは、この隣国をどのように捉えるべきか。本書は戦後の中国近現代史研究の歴史をひもとき、日本の中国観に迫る。敗戦や文化大革命は、日本の中国研究にどのような影響をもたらしたか。共産党政権の成立、日中国交樹立、改革開放、天安門事件、反日デモ、「一帯一路」などをどう論じたのか。膨張を続ける中国を、冷静に見つめるために。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まーくん

86
1989年の天安門事件以降、人流の増加にもかかわらず、日本人の対中国観は概ね悪化の一途を辿っている。特に、中国がGDPで日本を抜き去り経済大国化、更にはその経済力を背景に軍事強国化し始めてからは、その感が強い。72年の国交正常化の後、文革終息を経て鄧小平指導の下、改革開放へ舵を切り、日本の技術経済協力を仰いだ頃の両国間の蜜月時代を知らない世代も増えてきている。本書は戦後日本の対中国観の変遷を、専らアカデミズムの世界における動きを通し追っている。清朝末期―民国時代の対中国観から説き起こし、⇒ 2021/12/19

nnpusnsn1945

39
日本側から見た中国観について、主に戦後の中国近現代史研究から論じている。戦前の蔑視を反省したアカデミズムは、中国の政治問題に左右され続けた。とりわけ文化大革命は大きくあとを引くこととなる。現在の研究においては大国化した中国とどう向き合うかが争点となっている。2023/02/28

Toska

18
日本人の中国観というテーマは同じでも、金山泰志が戦前の庶民を分析対象としたのに対し、本書は戦後の知識人に注目。比べると読み味が全く違うのが面白い。研究者や思想家たちの議論は、傍から見れば神学論争の如き晦渋な代物である。とりわけ、西洋世界をスタンダードとして世界史を組み立てた場合、中国はどのような位置を占めるのか?これは日本自身の世界における立ち位置とも深く関わり、知識人たちを悩ませた問題だった。2025/07/30

さとうしん

9
中国近世史・近代史研究を振り返る。時代区分論に関してもよくまとめている。2021/11/22

takao

2
ふむ2024/05/14

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/18871826
  • ご注意事項

最近チェックした商品