角川書店単行本<br> メンドリと赤いてぶくろ

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角川書店単行本
メンドリと赤いてぶくろ

  • ISBN:9784041112274

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内容説明

洗濯されて庭に干されていた赤いてぶくろ。右手と左手がケンカをしています。もち主のゆうちゃんが右ききだから、自分のほうがえらくて立派なんだ、と右手はいばっています。――と、風が吹いて、右手は遠くに飛ばされてしまいました。そこで出会ったのが、若いメンドリ。オンドリのように「コケコッコー」と朝を告げたいという夢があるのですが、トサカがないメンドリは、鳴くことができません。「よし、りっぱな トサカになってやろう!」。赤いてぶくろは、はりきってメンドリのトサカ代わりになりますが――。

「自分のままじゃ、いけないの?」と悩むメンドリと、「立派って、なんだろう?」と考えるようになる赤いてぶくろ。
冬の日の偶然の出会いが、ふたりの未来を大きく変えます。

●小学校低学年の読み聞かせや、読書感想文にもオススメ!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ままこ

75
何故、頭の上に手袋が…。表紙からの想像とは違った展開。なるほど、そういうわけだったのね。メンドリ達の構図が面白かった。無理に真似をしなくても自分の思い通りにやれてコケッコー。あるべきところに収まって良かったね。2022/12/04

がらくたどん

24
洗濯紐にぶら下がる左右の赤い手袋。持ち主の「ゆうちゃん」が右利きだから僕のほうがエライと威張る右手が風に飛ばされて。軒に引っ掛かった「右手」の見る景色。地面に落ちて見上げた景色。わっ、メンドリ達が見下ろしてる!小さな手袋の目線になっていつもと違う所から世界を見るのはとても楽しい。若いメンドリの時告げに反対していた太ったメンドリの軌道修正がちょっと唐突にも思えるが、左右のどっちが偉いとかトサカがないとトキを告げちゃ~いけないとか、つまらんことは気にせずに晴れ晴れ「ケッケロケー」と叫びたくなる勢いがある作品。2022/02/06

anne@灯れ松明の火

20
安東みきえさんの新作、気になってはいたが、「月刊MOE」22年2月号のインタビューを読み、隣市で。いきなり始まる手袋のケンカ。利き手の右手が自分の方がえらいと威張る。ところが、その右手が突風に飛ばされ、騒ぐニワトリたちのところへ……。コケッコーと鳴けるのはオンドリだけ。メンドリが鳴いたらおかしいの? 右手と左手、利き手の方がえらいの? 安東さんからのメッセージが響いてくる。村尾亘さんのコミカルな表紙。読む前は「何だこれ?」だったが、読後は「頑張れ頑張れ~!」と応援したくなった。2022/01/17

今庄和恵@マチカドホケン室/コネクトロン

15
鶏が主人公らしいというだけで手にとったら想定外の胸熱!右手であることがアイデンティティの手袋と鶏冠がない故に抑圧される雌鶏。赤い手袋が鶏冠の代わりをかって出たものの、偽物感は手袋と鶏の双方を凹ませる。与えられた役割に縛られることなく自分を出していいんだよ、役割で武装しなくていいんだよ、という尊いお話でした。2022/02/24

マツユキ

15
安東みきえさんの絵本。風に飛ばされた右手の手袋は、大声で鳴きたいメンドリと出会い…。どっちが偉いとか、格好とか、こだわっちゃう事もあるけど、大切な事は別にある。楽しくて、温かいお話でした。明るく、可愛い絵だけど、たくさんのメンドリに囲まれると、迫力があります。2022/02/04

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