徳間文庫 トクマの特選!<br> やぶにらみの時計

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徳間文庫 トクマの特選!
やぶにらみの時計

  • 著者名:都筑道夫【著】
  • 価格 ¥825(本体¥750)
  • 徳間書店(2021/11発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 210pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784198946920

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内容説明

昨日までの『きみ』はもう居ない。
恋人、友人、知人に否定された男の奇妙な自分探しの迷宮。

「あんた、どなた?」
妻、友人、そして知人、これまで親しくしていた人が〝きみ〟の存在を否定し、
逆に見も知らぬ人が会社社長〈雨宮毅〉だと決めつける──この不条理で不気味な状況は一体何なんだ!
真の自分を求め大都市・東京を駆けずり回る、孤独な〝自分探し〟の果てには、更に深い絶望が待っていた……。
都筑道夫の推理初長篇となったトリッキーサスペンス。
幻の連載長篇『アダムと七人のイヴ』第一話も特別収録。
イラスト シマ・シンヤ

〈目次〉
やぶにらみの時計
アダムと七人のイヴ 第1話 酸っぱいりんご
解説 法月綸太郎

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

nemuro

55
いい感じの表紙イラストに惹かれて手に取ってみた。都筑道夫の復刻版だろうか。帯には「徳間文庫41年目の本気【トクマの特選!】」。そんなことが進行していたとは露知らず、迂闊である。他に筒井康隆、山田正紀、矢野徹ら数人の作家が対象らしいトクマの特選!表紙イラストが特に格好良い都筑道夫と山田正紀あたりを追いかけてみようか。さて本書。「恋人、友人、知人に否定された男の奇妙な自分探しの迷宮」。前衛的な文体と各章に配置された真鍋博のイラストも悪くない。1960年、新幹線も首都高も開通しておらず変わりゆく東京の今が甦る。2023/08/19

ぽろん

33
まさか、60年も前の作品とは思わず、図書館の新刊コーナーからお持ち帰り。深酒をすごして目覚めたら、自分は、別人に。確かに携帯も出てこないが、事件解決に向かってスマートに誘導してくれる。平易な文章で読みやすかった。2021/12/05

sanosano

11
おそらく30年ぶりくらいの再読. もちろん細部は忘却. もっとサスペンスだった気がするがコメディ. あとがきにもあるように都市小説. それにしても時代は移りにけり.2022/04/23

やまだん

8
「きみ」=浜崎誠治は、これまで親しくしていた内縁の妻、隣人や、兄に存在を否定される。反対に、見も知らぬ人達が、「きみ」を会社社長の雨宮毅だと決めつけてくる。この不条理で不気味な状況の中、真の自分を求め、自分の足取りをたどる。極めて魅力的な謎、設定。途中にあるミステリうんちくも面白い。しかし、都筑道夫のユーモアや文体がイマイチ肌に合わず、短い作品だが、描写や話の進め方が分かりにくく、没入できない部分があった。伏線はそれなりに貼られているのだが、真相の意外性に乏しい。さほど面白いと思えなかった(45点)。2022/09/10

ソルト佐藤

5
二人称で進む話。いつの間にか他人になってしまい、他の人が自分のことを知らないというサスペンス。導入はよい。けれど、SF的な要素やオカルト的な要素がなければ、これしかなよなと思ったら、それがトリック。素直すぎたのか、いろいろ過去の作品を例に挙げて言い訳的なことも。偉い作家にいうのもなんだけれど、毎回アイディアはすばらしいけれど、腰砕けが多い感。二人称もサスペンス的を盛り上げる要素には少しなっているけれど、あんまり意味は……。と、思ったら、そこで法月倫太郎の解説ですよ。2022/10/12

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