内容説明
賛成優位ではじまった2度目の「大阪都構想」を問う住民投票は,なぜ最終的に再び反対多数になったのか。『維新支持の分析』(サントリー学芸賞受賞)の著者が,独自のデータを用いた分析から大阪市民の選択の理由を明らかにする。維新は今後活力を失っていくのか,あるいは維持していくのか。大阪が抱える課題とあわせて議論する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ア
7
大阪都構想についての2015年住民投票での反対多数、そして2020年の住民投票での賛成世論優勢→賛否拮抗→反対多数で否決へという流れ、にもかかわらず以前も今も大阪維新が支持されているという「謎」を解く本。イメージ(あるいは願望)に基づいて語られがちな事柄に対して、データを分析することで説明していく/覆していくことの重要性と面白さがよくわかる。他方、近年は大阪以外でも維新が伸びている。本書は「維新は大阪で支持されている」ことを一つの前提としていたが、近年の動きがどう説明されるのか、今後の研究に期待したい。2023/05/02
とりもり
1
面白かった。前著に続いての分析だが、大阪維新の支持層は強固ではなく、むしろ弱い支持層が大半。しかし、大阪の利益の代弁者としての存在を指示している。そして、府と市の首長を維新が占めることで実質的な一体運営を実現していたのに、コスト的にメリットがない都構想に有権者が冷静な判断を下した結果が2回目の否決だったということを統計的なデータ解析で明らかにしていく。まあ、それ以上に松井によるオウンゴール感が半端ないがw。維新が地域利益の代弁者としての地位を確立した現在、当面は維新の地位は安泰なのかも。★★★★☆2022/05/23
Ra
1
現実的に入手可能な世論調査データを基に,市井の通説的見解を覆すPoliSciの一般書(統計用語の解説はほぼなく,分析結果の解釈を簡潔平易に示すもの)。10年間,維新がよくやってきたからこそ,一丁目一番地の大阪都構想は成し得なかったという逆説的な仮説を裏づける。毎日新聞&大阪市財政部局の「ねつ造」それ自体ではなく,そこにおける松井市長の振る舞いが,「ヒューリスティック」的に反作用したことの立証は,着眼点が興味深かった。さらに1年経った2021衆院選における維新の圧勝の分析も気になるところ。2022/01/03
サイトトウロク
1
維新の会が圧倒的に支持されているのに、都構想が二度も否決された背景を、データを解析することで探る本 自分の持っていた直観がいい意味で裏切られ、興味深かった。2021/11/26
きよ
0
都構想2回目の否決をデータをもとに分析した本。 サマリ記事以上の情報がなかった感あり。2022/05/09
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