ゲンロン12

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ゲンロン12

  • 著者名:東浩紀
  • 価格 ¥2,574(本体¥2,340)
  • ゲンロン(2021/10発売)
  • ポイント 23pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784907188429

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内容説明

東浩紀が編集長をつとめる思想誌『ゲンロン』最新刊!!今号の特集では、楠木建氏、鹿島茂氏、桜井英治氏、飯田泰之氏、井上智洋氏、小川さやか氏の論考と座談会で、多様な切り口から「無料がひとを幸せにするか」を考えます。ほか、3万部を突破した東の『観光客の哲学』の増補論考「訂正可能性の哲学」(8万字)をはじめ、演出家の鈴木忠志氏へのインタビュー、民主主義をめぐる宇野重規氏と東の対談、柳美里氏、高山羽根子氏、石戸諭氏らのエッセイなど豪華記事を収録。過去最大のボリュームとなりました。

目次

【目次】
[対談]観光客の民主主義は可能か|宇野重規+東浩紀
[論考]訂正可能性の哲学、あるいは新しい公共性について|東浩紀
[特別掲載]ステイホーム中の家出2(前篇)|柳美里

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特集 「無料とはなにか」
[論考]無料についての断章|楠木建
[論考]無料はパリから始まった 1836年の広告革命|鹿島茂
[論考]贈与の境界、境界の贈与|桜井英治

[座談会]無料は世界をよくするのか|飯田泰之+井上智洋+東浩紀

[論考]フリーと多様性は共存するか|飯田泰之
[論考]無料(フリー)ではなく自由(フリー)を 反緊縮加速主義とはなにか|井上智洋
[論考]反自動化経済論 無料はユートピアをつくらない|小川さやか
――――――――――――

[特別掲載]ショベルカーとギリシア|鈴木忠志 聞き手=東浩紀+上田洋子
[随想]所有を夢みて|ウティット・へーマムーン 訳=福冨渉
[論考]死の記憶と忘却 タイ現代文学ノート特別篇|福冨渉
ゲンロンの目
「ステイホーム」試論 記録された現実から見えること|石戸諭
環八のドン・キホーテと都市生活者の受難|高山羽根子
逃げる写真|竹内万里子
論考
理論と冷戦 第3回 ハイデガー、フーコー、イラン革命|イ・アレックス・テックァン 訳=鍵谷怜
芸術と宇宙技芸 第3回 山水画の論理にむけて|ユク・ホイ 訳=伊勢康平
創作
虹霓(こうげい)のかたがわ 第4回ゲンロンSF新人賞受賞作|榛見あきる 解題=大森望
ディスクロニアの鳩時計 午後の部XI|海猫沢めろん

コラム
イスラエルの日常、ときどき非日常 #1 現代イスラエル人とは誰か|山森みか
国威発揚の回顧と展望 #3 「主義」から遠く離れて|辻田真佐憲
イスラームななめ読み #5 ノックの作法と秘する文化|松山洋平
ロシア語で旅する世界 #11 アート・アクティヴィズムとポスト・ソ連のロシア社会|上田洋子

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ころこ

48
①宇野重規と東の対談。真のリベラルは保守思想を取り込んだ先にみえてくる。②最も長く先行研究の引用も多い東の論考。先の対談を受けるような内容で、開かれ一辺倒は周囲からみると閉ざされているようにみえる。この周囲とは「観光客」のことであり、それが「家族」(共同体)になるにはどうしたら良いか。従来、家族は閉鎖性を意味する言葉として使われてきた。これに対してウィトゲンシュタインの言語ゲームは、ある規則からある規則へ、いつの間にか移行している閉ざされないものの隠喩として使われている。家族的類似性はこれを共同体で考えた2021/09/17

まいこ

19
みんなで貧しくなろう助け合って行こう、みたいな脱成長コミュニズム?みたいな話を最近よく見るけど、井上智洋先生の「反緊縮加速主義」の脱労働社会のほうが私は断然、住みたいな。「文化左翼」が声高に言う連帯や助け合いは、体育会系村社会みたいで息苦しいし、贈与された以上のお返しをしないとコミュニティにいられなくなったりで苦労しそう。脱労働社会になったら?ゆっくり天体ショー見たり、猫の保護活動して暮らしたい2021/12/14

nbhd

16
さいきんドハマリしている楠木建さんが「ゲンロン」に寄稿していたというのは、個人的には「大事件だ!」ってなわけで、あわてて、「無料についての断章」を読んだ。で、シビれた。ざっくりまとめると、「youtubeのような無料&広告収益モデルは文化を壊しかねない」という主張なのだけど、断章が断章を呼び、主旋律を奏でつつ、変奏を繰り返す。たとえがヘンだけど、「音楽」のようで、もはや芸当の領域。「価値を提供して対価を得る。これが普通の商売だ。そして、商売は人を成熟させる」ってなビシッとした文章も粋でカッコよかった。2024/09/21

nbhd

15
資本主義の諸々を勉強したところで、飯田泰之・井上智洋・東浩紀による座談会「無料は世界をよくするのか」を聞き直し、読み直した。東さんによるクリス・アンダーソン「フリー」読解が興味深い。アンダーソンは「スケール化によって、ムダが大量発生するのだから、フリー(無料)は商品やコンテンツの多様性を担保する」と主張する。東さんはこれを批判→「生物の多様性はムダが多いからだけではなく、海や山など土地、環境が複数あって、生み出される。一方、インターネットは統一環境でしかない。多様性は確保されず、似たものばかりになる」。2024/09/25

マープル

9
東浩紀「訂正可能性の哲学、あるいは新しい公共性について」を読了。要約の神、あずまんの真骨頂発揮。濃厚。しかし一気に読ませる。とてもレビューできない。この論文ともう一つ追加の論文が入った『観光客の哲学(増補改訂版)』が出るそうなので楽しみ。2021/10/16

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