中国変動社会の教育 - 流動化する個人と市場主義への対応

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中国変動社会の教育 - 流動化する個人と市場主義への対応

  • 著者名:牧野篤
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  • 勁草書房(2021/11発売)
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  • ISBN:9784326250547

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内容説明

中国の教育の都市部における変貌をとらえ、教育の諸現象が示す中国社会の構造や価値観と、それが市場経済化にともなって教育を再規定し、変容させている動きを追う。また、コミュニティ教育としての「社区」教育が、中国社会の変動とどのような関わりをもって、いかに社会的セーフティネットとして構築されつつあるのかを考察する。

目次

プロローグ 学校に行く子、行かない子

序 章 中国都市部の教育をとらえる意味──本書の構成

I 教育にみる中国社会の姿

第一章 中国の教育と社会の構造──教育現象が映し出す中国社会の特徴
 はじめに――教育と教育制度の一般規定
 1 中国における教育現象と教育法規の特質
 2 中国教育法の構造
 3 教育制度の動態をとらえる
 4 政策と実践のせめぎ合い、制度の組み換えと定着
 むすび――中国教育のダイナミズム

第二章 教育にみる中国社会の価値観について
 はじめに
 1 外国語教科書に見る変化と不変
 2 中国における「国家」のあり方
 3 「開明的専制」と教育
 むすび

第三章 日本教育の受容から見る「改革と開放」期の中国社会
 はじめに
 1 第一期――日本教育への着目・理解期(一九七八~八三年)
 2 第二期――日本教育の吸収・導入期(一九八三~八九年)
 3 第三期――日本教育の再検討・地方化期(一九八九~一九九三年頃)
 4 日本教育需要のあり方から見る中国の姿
 むすび――もう一つの可能性について

第四章 教育道具主義の行方──「改革と開放」期中国における教育研究
 はじめに――二つの教育道具主義
 1 政治に縛られ続ける教育研究
 2 教育の本質は結局「道具」である
 3 教育道具主義の行方――むすびに代えて

II 流動化する社会と教育の変容

第五章 学校と地域社会との連携の新しいかたち──上海市「教育の総体的改革」と「社区」教育の展開
 はじめに
 1 「教育の総体的改革」と「社区」教育
 2 「社区」教育の新たな展開
 3 学校と「社区」教育をめぐる新たな関係
 むすび

第六章 「単位」社会主義から個人市場主義へ──中国都市成人教育変容の背景
 はじめに
 1 教育体系の変容
 2 中国社会流動化の一端
 3 成人教育の展開と行政的概況
 4 成人教育政策・行政の新たな課題と動き――むすびに代えて

第七章 都市部社会のセーフティネット・「社区」教育の展開──上海市の「社区」教育を一例として
 はじめに
 1 上海市成人教育の動向と「社区」教育
 2 「社区」教育の行政と組織――上海市閘北区を一例として
 3 「社区学院」設置の背景とその機能――上海市閘北区行健社区教育学院を一例に
 4 学歴授与機関としての社区学院――上海市長寧区社区学院を一例に
 むすび

結 章 二重のセーフティネットとしての教育

あとがき
事項索引
人名索引

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