内容説明
I・ウォーラーステイン、K・ポメランツに先駆けて提示された、壮大な「世界史」。30年前の著作だが、本書で提示された三つの論点は現在も重要視されている。一つめはもはや「常識」となった、西洋中心主義的な世界史記述の見直しを迫った点。二つめはイギリスによる輸入先導型の世界市場形成の特異性を明らかにした点。三つめは世界市場の発展を新世界とのいくつかの偶然の出会いで説明した点。これは無名の人々の営みもまた世界史の一部であるという歴史認識につながっている。近年注目されるアルメニア商人ネットワークにいち早く言及するなど、今なお刺激的な一冊。
目次
はしがき
第一章 世界史論的背景
1 「従属理論」・「世界システム論」
2 オブライエン・ウォーラーステイン論争
3 問題の再検討
第二章 世界市場の形成
1 問題の所在
2 世界市場の史的前提
3 「繁栄」の構図
4 イギリスの貿易からみた一七、八世紀
5 「大西洋の時代」
6 「世界市場」と南アジア
7 世界市場の構造
8 世界市場とプランテーション
第三章 世界市場の拡大と深化
1 イギリスの経済発展と世界市場
2 世界市場の歴史的性格
図表索引
事項索引
解説 『世界市場の形成』の魅力(秋田 茂)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
1.3manen
25
ウォーラーステイン(裏表紙)があるので、新刊棚より借り出した。低開発は開発と携えて世界史的に発生する新しい現象(022頁)。データ多様で綿密な事実の積み上げ、分析による展開で読みごたえがある。第2章が長い。三角図も登場する(イギリスの貿易で、製品、食品、原料から成る226頁)。プランテーションはふつう栽植農園と訳されるという(281頁)。カタカナしか知らなかったし、中高生もカタカナしか知らないので、逆に新鮮な感じだが、いずれにしても、植民地には違いない。2021/05/13
月をみるもの
22
世界市場の形成について勉強するつもりだったのが、読後感はほぼ「イギリスの貿易統計からみるヨーロッパ人の極悪っぷり」であった。よく言われることだが資本主義は「主義」ではないし、「多くの売り手と多くの買い手が自由にさまざまな商品を売り買いする場」という定義どおりの「市場」なんて、世界どころかローカルにだって成立していたことのほうが希である。本書のような歴史的考察を離れたところで行われている経済「学」は、本当に学問として成立しているのだろうか。。2023/07/12
人生ゴルディアス
9
最高に面白かった。「世界市場」というのはどのように形成されていったのか、というのをヨーロッパ(英国が主)の貿易統計などを用いて記していく。著者は教科書の説明が一般の読者に与える欧州一強という印象に疑問を呈し、特に東南アジアにおける欧州の支配は大袈裟で、16~17世紀などは現地で取るに足らない存在であったなどという指摘をする。また、産業革命とはなんだったか?というのをインド、東南アジア、北米大陸、そして英国にいたる輪を描く貿易の、原因であり結果として描くところがとても良かった。2022/03/17
Go Extreme
1
世界史論的背景:「従属理論」・「世界システム論」 オブライエン・ウォーラーステイン論争 問題の再検討 世界市場の形成:問題の所在 世界市場の史的前提 「繁栄」の構図 イギリスの貿易からみた十七、八世紀 「大西洋の時代」 「世界市場」と南アジア 世界市場の構造 世界市場とプランテーション 世界市場の拡大と深化:イギリスの経済発展と世界市場 世界市場の歴史的性格2021/05/09
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