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内容説明
本を読むと、頭の中に知識のネットワークができるし、広い視野で世界を見る目がもてるようになる。解決したい問題やもっと理解を深めたい物事に出会ったとき、その頭や目が威力を発揮する。進みたい道へ自由に歩き出せるようになる。そのための本の読み方を全力紹介。
目次
◆はじめに
第1章 読書の効用
クモの巣電流流し
道具としての知識
「勉強の仕方がわかったぞ」(?)
境界を突破する
読書もまた一つの〝経験〟
言葉をためる、交わし合う
ネットじゃダメなの?
〝構造〟をとらえる
市民としての読書
第2章 読書の方法
「投網漁法」から「一本釣り漁法」へ
読書会をやってみよう
図書の先生を大いに活用する
知識は雪だるま式に増える
速読の問題
文学との出会い
読書を習慣にする
「信念補強型の読書」と「信念検証型の読書」
欲望・関心相関性の原理
第3章 レジュメ(読書ノート)の作り方
1冊まるまるレジュメを作る
レジュメは本を読み終えてから作る
電子書籍や電子ペーパーを活用する
◆あとがき
◆次に読んでほしい本
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アキ
101
ちくまQブックス2冊目。「読書は僕たちをグーグルマップにする」とにかく大量の読書経験を積めば、ある時突然、自分がグーグルマップになって、入り組んだ迷路の全体像が見えてくる。いい表現だな。1冊の本の構造を捉えること。本には問いと方法と答えが存在しており、それを意識して読めばその構造的思考をいつしか取り入れることができる。第2章で読書の方法もさまざま紹介しており、参考にしたい。第3章:本を読み終えたら、本の骨格が見えるようにレジュメ(読書ノート)の作り、メモリに保存する。いつかグーグルマップになれたらいいな。2021/12/24
ムーミン
39
レジュメづくり、私のまとめ方と異なる部分もあり、これからの参考になりました。2022/07/20
みつばちい
38
ちくまQブックスに惹かれ2冊購入。こちらから読んだ。想定のポップさからすると中高生でもよみやすい感じで、文体も柔らか。イラストもよい。が、書かれていることはなかなか難しいというか、これを読んで中高生がワクワクして本、読んでみよう!って思うかなぁ。レジュメノート作るとか、ただでさえ時間のない中高生にできそうに思えない。でも著者は中2から試行錯誤しながら実践してるようなので、できる子はできるのかな。ある程度志の高い子向けだと思う。2021/11/15
Speyside
34
哲学者苫野一徳さんによる、中高生向け読書のススメ。とても丁寧に、なぜ読書すべきなのか語っている。速読は不要。丹念にかつ大量に読書をすることで、蜘蛛の巣のごとく教養を身に着け、人生の難題を解決することができる。読書を通じ自分の中に言葉をためれば、意見の異なる他者との間に共通了解を見出し、より良い社会を構築することができる。信念補強型ではなく信念検証型の読書を心がけると同時に、解釈は自分の欲望や関心に寄ってしまうことを自覚し、そのことを表明する。「他者と理解し合うための読書」というのが、建設的でとても素敵だ。2021/09/19
フム
33
ちくま書房が出した10代向けの新シリーズということで図書館から借りてきた。若い人向けとは言っても、この手の新書にはよい内容のものが多くて勉強になる。私も10代に戻れたら、この本に書かれているように貪欲に本を読んでみたい。とはいえ、まだ遅くはないはずである。「教養の蜘蛛の巣」を少しでも張り巡らせれるようにしてみたい。著者の師である哲学者、竹田青嗣が70歳にして、「一徳、私はやっと勉強の仕方がわかったんだよ。」と語ったエピソードに勇気つけられた。レジュメ(読書ノート)の作り方なども参考にしたい。2022/02/18