内容説明
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1980年代から90年代は、多くのバックパッカーが世界を旅した時代でした。あれから30~40年の時間が過ぎ去り、世界は大きく変わってしまいました。当時、旅した旅行者たちが見た風景も変わってしまったことでしょう。中国のように経済発展してすっかり様変わりしてしまったところもあれば、シリアやイエメンのように戦乱で失われてしまったところもある。僕らの世界は何を失い、現在の姿になっているのか、わずか30~40年で世界はどう変わってしまったのか。失われた世界を旅行者としてもう一度旅してみたい。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まーくん
89
著者は80年代からアジアを中心に旅し、旅行記の出版社まで立ち上げてしまう。沢木耕太郎『深夜特急』は70年代。バックパッカーはその前から世界を歩いていたが、著者は80~90年代が最も旅し易い時代だったという。確かに2000年代に入り世界は不安定になったかも知れない。本書は中国・東南アジアからインド・中東・アフリカまで、失われた旅を自ら撮りためた写真をもとに、その時代や場所を振り返る。これまで訪ねたところで最も衝撃だったところは、82年の初インドと翌年の中国だという。やや暗い色調の写真に過ぎ去った時代が蘇る。2020/12/25
DEE
16
交通機関がどれほど進歩しても行けない過去への旅。人によって変えられた場所、天災や戦争で壊された場所、元の姿を思い出せないくらい発展した場所。 それらの過去を写した写真とその時の様子が記されている。東南アジアでは国境を開いたばかりの国があったり、中東は今と違って自由に安全に旅ができた時代。当時行けなかった国に行けるようになり、反対に行けた国に行けなくなってしまった。 旅ってそういう意味でも一期一会なんだなと思う。2020/06/04
きあら
15
イラストレーター、旅行作家の蔵前さんの、40年の旅を写真で振り返る。プロの写真家ではなく、当時はマニュアルでのピント合わせの時代なのて写真は暗いし綺麗ではないけど、それがより一層の情を伝えてくれる。2025/01/14
アルクシ・ガイ
7
写真の説得力というのは凄い。私は最近ではほとんど写真を撮らなくなった。記憶に焼き付けるのが最高の映像美だと思っていて、自分ひとりで楽しむぶんにはまったくその通りなのだが、他人に旅の美しさを伝えるとなると、やはり画にまさるものはない。2020/11/28
Yasutaka Nishimoto
7
1980年代からの自由旅行。いまではもう行くことのできない、過去の街。デジタルでない写真の良さもあるが、スマホやGPSのない旅の良さ。いまならどうしても飛行機に乗ってしまうであろう移動も、バスや列車の味がある。戦乱や民族への攻撃によっても無くなってしまった風情が、本書でよみがえる。2020/06/18
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